書誌詳細

やらかした時にどうするか

  • 著者名畑村/洋太郎∥著
  • 出版者筑摩書房
  • 出版年2022.6

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

所蔵事項

  • 請求記号S-141-ハ

ブックリスト

書誌事項

  • 書名やらかした時にどうするか
  • 著者名畑村/洋太郎∥著
  • 叢書名ちくまプリマー新書
  • ISBN9784480684295
  • 出版者筑摩書房
  • 出版年2022.6
  • ページ217p
  • サイズ18cm
  • 件名思考
    問題解決
  • 内容紹介どんなに注意しても、どれほどたくさん知識を備えても、完全に防ぐことができない「失敗」。失敗を怖れることなく果敢にチャレンジできるよう、失敗の原因を分析し、それを糧にする方法を紹介する。
  • 著者紹介1941年東京生まれ。東京大学名誉教授。工学博士。畑村創造工学研究所主宰。NPO法人「失敗学会」、「危険学プロジェクト」を立ち上げる。著書に「失敗学のすすめ」など。

内容細目

タイトル 著者 ページ
はじめに
 失敗に厳しい時代を生き抜くために/失敗学から派生した新たな「創造学」
第一章 取り返しのつかない失敗を乗り越える
 1 追いつめてくる自分自身から逃げろ!
 “やらかしパニック”から脱出する/大失敗はうつの状態に陥る引き金/決して「きれいごと」ではすませない
 2 失敗から逃げ切れば必ず復活できる
 頭のなかで全力で責任転嫁する/エネルギーの回復に全力を注ぐ
第二章 自分の頭でちゃんと考える
 1 他人事化の弊害
 匿名の誹謗中傷が増殖/いまの時代を生きるための二択
 2 東電福島原発事故から見えてくるもの
 なぜ非常用ディーゼル発電機は浸水したのか/トルネードのない日本で地下一階に設置した“愚”
 3 なぜ日本人は自分の頭で考えられなくなったのか
 できあがっているものは真似ればいい/表面的知識と体験的知識/失敗を他人事でなく自分事としてとらえる
 4 他人の失敗を自分事化する方法
 あまりに痛すぎる失敗話/私が体験した実験中の大失敗/死亡事故になりかけた失敗
 5 体験的知識はいかに大切か
 失敗で生まれた「受け入れる素地」で体験的知識を得る/現場で体験することの大切さを実感/建設重機を操縦し分解して組み立てる
 6 ダメージを最小限に抑える「仮想失敗体験」
 安全教育で活かされる仮想失敗体験/仮想失敗体験が「真の理解」を生む/失敗は体験的知識を得るチャンス
第三章 失敗と上手に付き合う
 1 「失敗」を定義する
 そもそも「失敗」とは?/人間が関わった望ましくない予期せぬ結果/失敗のチャンスを取りあげられた子どもたち/「解答を最短で出す効率的な教育方法」の間違い
 2 失敗で体験的知識を身につける
 見本(答え)のないものを作る授業/体験的知識は自分で体感しなければ学習できない/真に役立つ体験的知識を身につける/創造的に生きるための「失敗学」/大切なのは失敗と上手に付き合うこと
 3 「失敗」にはいろんな種類がある
 「よい失敗」と「悪い失敗」とは?/成長するには「よい失敗」が必要/「悪い失敗」はできるかぎり避ける
 4 失敗の原因を解明する「逆演算」
 順演算では失敗の原因がわからない/原因から失敗までの因果関係が明らかに
 5 失敗の原因を分類する
 機械設計に関して作成された「失敗原因分類図」/個人の「失敗の原因」も分類できる五つの項目
 6 「六項目」による失敗の記述
 失敗は結果だけしか見えていない/失敗経験を五つの項目で記述する/〔事象〕〔経過〕〔原因〕〔対処〕〔総括〕〔知識化〕
 7 失敗にもある「ハインリッヒの法則」
 「ヒヤリ・ハット」は大事故の予兆/失敗の要因は成長し合体する/小さな失敗も軽く見てはいけない
 8 失敗は予測できる
 小さな失敗は大きな失敗の予兆/失敗に学べばクリエイティブな生き方ができる
第四章 創造的思考で新たな価値を生み出す
 1 新たな価値あるものを生む「創造的思考」
 失敗が創造の種を生む/失敗学から派生した創造学/創造するための思考は逆の順番をたどる/創造的思考の四つの進め方/アイデアの種を思考平面に落とす/アイデアに脈絡をつける「仮説立証」/アイデアの脈絡に肉付けする「具体化」/アイデアを洗練・発展させる「仮想演習」/無理、無駄、矛盾を発見して削除する/無意味なこだわりは捨てる
 2 「思いつきノート」で創造的思考を鍛える
 思いつきをアイデアに昇華させて記録する/紙に手書きがお勧め/「表題」はアイデアを表す概念/一枚目は「アイデアの種を書く」/二枚目で「脈絡をつくる」/三枚目は「具体化する」/四枚目で「洗練・発展させる」/信頼できる第三者と仮想演習する
 3 思考展開図で頭のなかのアイデアを整理する
 「思いつきノート」と「思考展開図」の考え方のちがい/立体的に進む「思考展開」/「ひとを乗せて運ぶ」というテーマが「自動車」になるまで/創造的思考でクリエイティブに生きる
第五章 クリエイティブな生き方に挑む
 1 創造的思考は「おもしろそう!」から始まる
 人間はAIに勝てないのか/ノイマン型コンピューターの限界/クリエイティブに生きる大谷翔平選手
 2 挑戦への敬意が世界を変える
 失敗を恐れずチャレンジする若者たち/リスペクトを背景に生まれる新たなムーブメント/自分で動かなければ何も始まらない
おわりに