| タイトル | 著者 | ページ |
| はじめに-社会をよりよくしたい人は、ぜひ経済学部へ | | |
| 第一章 経済学者とはどういう仕事か | | |
| 1 私が経済学者になった理由 | | |
| 価格の変動が予想できれば、お金を儲けられる?/異なる経済の仕組みを知った高校時代/失望から始まった経済学部の学び/研究者の卵たちが集結していた自主ゼミ/新しい経済学との出会い/「情報の非対称性」あれこれ/古い経済学は役に立たないのか | | |
| 2 どうやって経済学者になるのか | | |
| 研究者を志す/研究者への第一歩は大学院進学/労働経済学者の道へ | | |
| 3 経済学部では何を学ぶのか | | |
| ミクロ経済学とマクロ経済学はどう違う/経済学の研究分野いろいろ/現在では「行動経済学」や「情報の経済学」が期待に応える/ゲーム理論やマーケティングも経済学部で学べる/経済学はあらゆる分野と関係する | | |
| 4 誤解にまみれた経済学 | | |
| 頭の中はお金のことばかり?/声を大にして言いたい「経済学は利他の学問です!」/女子学生が少ないのも「お金儲け」のイメージのせい? | | |
| 5 経済学とはどんな学問か | | |
| 経済学=社会をよりよくする方法を考える学問/人間はすべて経済的合理性に基づいて行動する(はず)/経済学では多様な価値観を前提とする | | |
| 6 行動経済学への目覚め | | |
| 日本の格差問題の特殊性を発見/人間はそれほど合理的ではない?/行動経済学は“ルール違反” | | |
| 第二章 経済学者はどのように世の中を捉えているか | | |
| 1 経済学者が考える人間と社会 | | |
| 人間は目的に向かって最善の行動をする/人間は合理的なので、自由にさせてよいはず/トレードオフ-一方を追求すると、他が犠牲になる/インセンティブで行動を変える/インセンティブとモチベーション/合理的かどうかは、目標と行動による/倫理観をどう考えるか/放任でうまくいかないときには | | |
| 2 社会と経済の関わり | | |
| 「経済」とは、どういう意味?/“神の見えざる手”に任せきらない/幸福や豊かさをどう測るか-「経済厚生」の考え方/豊かさとは(1)-無駄がない、効率的なこと/豊かさとは(2)-平等に分配されているか/「平等」も価値観次第/価値観は示さないが、選択肢は示す | | |
| 3 経済学者が目指すものは | | |
| 「よい経済」とは無駄がない状態/資源をどのように分配するのか/経済学者が目指す「理想の社会」/社会の豊かさは社会制度と関係する | | |
| 第三章 行動経済学とはどんな学問か | | |
| 1 行動経済学の始まり | | |
| なぜ意思決定がうまくいかないのか/社会をよりよく変える「ナッジ」という手法/経済学史の中の行動経済学/「見かけ」と「実体」を比べてみると | | |
| 2 行動経済学の実践 | | |
| うまくいかないケースは世の中にたくさんある/デフォルト設定で望ましい行動に導く/他人の行動を予想し合う「社会規範」/利他心を刺激する/新型コロナ対策でも使われた行動経済学/「ナッジ」でそっと解決を促す/意図せざるナッジの悪用 | | |
| 第四章 経済学は社会にどう「役に立つ」のか | | |
| 1 人間の行動をよりよく変える | | |
| 「もったいない」に囚われる-サンクコストの誤謬/自分のものになると価値が上がる?-保有効果/変化したくない気持ち-現状維持バイアス/損はしたくない-損失回避、参照点依存/損得勘定とリスクの関係/今が大事! 今、得をしたい!-現在バイアス/誰も思っていないことが実現してしまう-予言の自己成就/無難な真ん中を選んで安心-極端回避性/悪用されるナッジ、スラッジ/単純な区別は難しいナッジとスラッジ | | |
| 2 行動経済学とゲーム理論 | | |
| ゲーム理論とは何か/ゲーム理論と行動経済学との関係/企業戦略・マーケティングへの活用 | | |
| 3 「努力する仕組み」の行動経済学的解決 | | |
| 締め切りを細かく設定して先延ばしを防止/努力を習慣化していくために/「70の法則」で努力する価値を知る | | |
| 4 経済学を学ぶと、どのように「役に立つ」のか | | |
| 合理的な意思決定の方法が身につく/経済学を学ぶことで得られる視点 | | |
| 第五章 経済学者のアタマの中 | | |
| 1 日常生活は「行動経済学」でよりよくなる? | | |
| 重要なこと以外はルール化して効率アップ/ルール化で食生活・運動習慣を改善/即時フィードバックで換気も促進/「お互いに約束」「定期的な目標設定」で先延ばしを防止/ルール化は人生を豊かにするため | | |
| 2 経済学者の働き方 | | |
| 学術研究から政府の委員まで/経済学を社会に生かすさまざまな段階/意外とホワイト? 研究者の働き方 | | |
| おわりに | | |
| 参考文献 | | |
| 索引 | | |