目次第I章 認知症と共に生きる人の理解 1 認知症の人はどんな世界を生きているか A 記憶障害をもつ人の体験 B 見当識障害に関連した歩き回る(徘徊)行動の体験 C 失認・失行・失語に関連した生活障害の体験 D 認知機能障害による不安や恐怖の体験 E 認知症の診断の告知と絶望感 F 認知症のその人の体験の意義:魂の核に向かう G 1人の人として受け入れることの重要性 2 パーソン・センタード・ケアから認知症の人を考える A パーソン・センタード・ケアとは B パーソン・センタード・ケアの基盤となるパーソンフッド C よい状態とよくない状態のサイン D 認知症の人の心理的ニーズ E 個人の価値を低める行為と個人の価値を高める行為 F 認知症のパーソン・センタード・モデル 第II章 認知症の進行(ステージ)に応じた意思決定支援 1 認知症の進行(ステージ)の理解 A 適切な疾患理解とは B ステージごとによくみられる状態の理解 C 検査でわかる記憶障害と検査ではわからない記憶障害 2 認知症の人の意思決定を支える A 意思の引き出し方 B 具体的な意思決定支援の方法と実際 第III章 軽度認知症と共に生きる人を支える 1 体験を理解する A 軽度認知症をもつH氏のストーリーから考えてみよう B パーソン・センタード・モデルを用いてH氏の心を理解しよう C 解説 2 行動や言動の意味を理解して,パーソン・センタード・ケアを実践する A 軽度認知症の人が生きる世界 3 健康障害を予防し,支援する A 脱水 B 慢性心不全 C うつ病 D 慢性硬膜下血腫 E 脳血管障害 F 正常圧水頭症 4 暮らしを支える A 地域包括ケアシステムにおける軽度認知症の人の支援 B 軽度認知症の人を支える看護職の役割-事例9の場合 C 地域包括ケア体制下の軽度認知症の人の予防から看取りまでを支えるキーパーソン 第IV章 中等度認知症と共に生きる人を支える 1 体験を理解する A 中度認知症をもつJ氏のストーリーから考えてみよう B パーソン・センタード・モデルを用いてJ氏の心を理解しよう C 解説 2 行動や言動の意味を理解して,パーソン・センタード・ケアを実践する A 歩き回る,家から出て行って戻らなくなる B 介護者に対して大きな声をあげる,拒否する(攻撃的)行動や発言がある C 入浴しない,着替えない 3 健康障害を予防し,支援する A 排泄障害 B 疼痛 C 転倒による骨折 D 睡眠障害 4 暮らしを支える A 本人の強みを活かして支援できた事例 B 中等度認知症の人が皆と仲良く活き活きと過ごす課題の明確化とケアのポイント 5 身体治療が必要な認知症の人に対するパーソン・センタード・ケアの導入 A 急性期病院における認知症高齢者の特徴 B 入院直後の急性混乱状態における看護 C 認知症の人の認知機能障害とその対応策を理解する D 急性期病院での治療・看護における課題と本人の視点 E 急性期病院に入院中の認知症の人の看護のポイント F 急性期病院における認知症の人に対する看護の役割 6 身体治療を受ける認知症の人のせん妄ケア A せん妄 B 医療施設におけるせん妄ケアのシステム化 C 入院の経過に応じた家族への説明 7 病棟での看護管理 A 急性期病院の現状とパーソン・センタード・ケアに基づいた取り組み B 病棟における具体的な看護管理 第V章 重度認知症と共に生きる人を支える 1 体験を理解する A 重度認知症をもつL氏のストーリーから考えてみよう B パーソン・センタード・モデルを用いてL氏の心を理解しよう C 解説 2 行動や言動の意味を理解して,パーソン・センタード・ケアを実践する A 食べ物ではない物を食べる,食べ過ぎる B 食事をとらない,とることができない C 排泄物を布団や壁に塗る,トイレではない場所で排泄する 3 健康障害を予防し,支援する A 摂食障害 B 誤嚥性肺炎 C 寝たきり 4 最期の暮らしを支える A 重度認知症の人のQOL B チームによるエンド・オブ・ライフ・ケアの実践 C 最期を迎える場での援助 第VI章 若年性認知症と共に生きる人を支える 1 体験を理解する A 若年性認知症の定義と実態 B 老年性認知症との違い C 本人・家族の心理 D 本人・家族への支援 2 就労継続支援の実際 A 仕事をすることの意味 B 事業所の産業医に対する調査から C 社会的な観点における認知症高齢者との違い D 若年性認知症の本人・家族調査における就労と経済の状況 E 雇用・経済問題への支援 F 認知症介護研究・研修大府センターの取り組み G 若年性認知症の人への支援 3 認知症の人がつくる地域包括ケアシステム A 地域包括ケアシステムと地域包括ケア B 58歳でアルツハイマー型認知症と診断された佐野光孝さんとの出会い C 佐野光孝さんがもたらした地域の発展 D まとめ 第VII章 認知症と共に生きる人の社会的側面からの理解 1 人口統計からみた認知症 A 認知症の死因分類 B 認知症の有病率の現状 C 世界の認知症高齢者の割合と将来推計 2 歴史・文化からみた認知症 A 植えつけられた,誤った「認知症観」-1970年代 B 心情と生活への視点を欠いたまま-1990~2000年代 C 「徘徊」問題の議論にも本人不在-2014年 D 認知症を受け止める変化の兆し-最近~現在 3 政策からみた認知症 A 介護保険制度施行前の認知症施策の歩み B 介護保険制度施行後~オレンジプランまでの認知症施策 C 認知症施策5か年計画戦略(オレンジプラン) D 「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者などにやさしい地域づくりに向けて~」(新オレンジプラン) E 地域包括ケアシステム F 地域包括ケアシステムと地域密着型サービス G これからの地域包括ケアシステムにおける認知症施策 4 介護からみた認知症 A 介護とは B 認知症介護の概観 C 家族が担う介護 D 介護職が担う介護 E 看護職の介入が必要な局面と連携 5 医療からみた認知症 A 予防 B 治療 6 法律からみた認知症 A 認知症の人が社会から疎外されることをめぐる法的課題 B 認知症の人への医療・介護をめぐる法的課題 C 認知症の人が社会生活のなかで被害者とならないための法的課題 D 認知症の人が社会生活のなかで加害者とならないための法的課題 E 認知症の人の介護者の責任をめぐる法的課題 7 社会変革の潮流からみた認知症 A 認知症の人が社会を変える 8 各国の対策からみた認知症 A オーストラリア:革新的早期認知症支援プロジェクト B デンマーク:認知症国家戦略 C 英国:認知症国家戦略 D スウェーデン:認知症ケアの保障と国家対策 E 認知症サミット F 認知症ケアにおけるギャップを埋めるためのグローバルな活動-Global Action on Personhood(GAP)in Dimentia Care 第VIII章 パーソン・センタード・ケアを実践するためのチームとその人材育成 1 認知症かどうか曖昧な状況におかれた人を支える A 地域での認知症予防の重要性 B プロジェクト内容 C スクリーニング検査の実施(高齢者機能健診) D 認知症予防スタッフ養成の実施 E コミュニティ・プログラムの開発と実施 F コミュニティの波及効果に関する調査 G まとめ 2 急性期病院での多職種連携と看護師の役割 A 急性期病院に入院する認知症高齢者のケア提供に必要なチームアプローチ B 院内デイケアによる多職種連携と看護師の役割 C 急性期病院での多職種連携と看護師の役割 3 介護保険施設における支援 A 介護保険施設の特徴 B 介護保険施設における認知症の人の生活とケアの方向性 C 介護保険施設におけるケア体制 D チームにおける看護師の役割 4 認知症の人への災害時の支援 A 災害とは B 災害看護 C 災害の各局面における認知症の人への支援 5 認知症の人を支援する人材の育成システム A 市民の育成~認知症サポーターキャラバン・メイト~ B 介護職の育成 C 看護職の育成と今後の展望 D 学会などの認定資格と今後の展望 6 パーソン・センタード・ケアの普及 A パーソン・センタード・ケアの日本への導入 B 認知症ケアマッピング研修 C パーソン・センタード・ケアの新しい潮流 D パーソン・センタード・ケアのこれから