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抜け殻仮説への挑戦 : 認知症の人の「自律」の概念を考える

  • 著者名箕岡真子著
  • 出版者創英社 (発売)
  • 出版年2022.6

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

  • 所蔵数1
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所蔵事項

  • 登録番号0076809
  • 請求記号S 05//Mi45
  • 貸出区分通常
  • 蔵書区分図書 - 一般図書
  • 所蔵館本館
  • 配架場所 福祉
  • Map
  • 所蔵状態所蔵点検済

書誌事項

  • 書名抜け殻仮説への挑戦 : 認知症の人の「自律」の概念を考える
  • 書名ヨミヌケガラカセツエノチョウセン
  • 著者名箕岡真子著
  • 著者ヨミミノオカ,マサコ
  • ISBN9784879231444
  • 出版地東京
  • 出版者創英社 (発売)
  • 出版年2022.6
  • ページix, 128p
  • サイズ19cm
  • 注記参考文献: p126
  • 件名認知症
    意思決定
    認知症
    意思決定
  • 目次第1章 日常生活・社会生活における自律の概念
    (1)杉山さん一家のたいへんな一日
    (2)「本人の意向に沿うこと」と「危険を避けること」。どっちが大事?
    (3)部屋に鍵をかけて閉じ込めることは身体拘束になる
    (4)“小さな喜び”についての意思形成支援
    (5)一般的な「自律」の概念
    (6)認知症の人にとっての自律の概念
      ①認知症の人は自己決定できないのか
      ②「他者から干渉されたり妨害されない自由」だけでは不十分
      ③「合理的決定をすること」だけでは十分ではない
    (7)認知症の人の自律を実現するために
      ①感情面の尊重
      ②関係性への配慮
      ③積極的なサポート
    第2章 医療ケアにおける自律の概念
    (1)清三郎お爺さんが食べられなくなった!
    (2)患者の「自律の権利」確立の歴史的背景
      ①ヒポクラテス的「医の倫理」から→患者の「自律の権利」の目覚め
      ②「インフォームドコンセントの法理」確立に関わる裁判事例の積み重ね
    (i)【モーア事件(1905)】
    (ii)【シュレンドルフ事件(1914)】
    (iii)【ネイタイソン事件(1960)】
    (iv)【カンタベリー事件(1972)】
    (v)【エホバの証人輸血拒否事件(2000年=平成12年高裁)】
      ③患者の権利侵害事件への反省と倫理4原則
    (i)患者の権利を侵害した歴史的事件
    (ii)タスキギー梅毒研究事件
    (iii)ベルモンドレポート
    (iv)倫理4原則
      ④バイオエシックス(生命倫理)という新しい学問の誕生と発展(1960年代アメリカ)
     ⑤医療過誤訴訟
     ⑥インフォームドコンセント訴訟
     ⑦「医師-患者関係」の変遷
    (i)医療者一患者関係の変化
    (ii)パターナリズムモデル
    (iii)情報提供型モデル
    (iv)相互参加(対話)型モデル
    (v)振り子モデルとしての「医療者-患者関係」
    (3)医療ケアにおける意思決定プロセス
     ①1stステップ「自己決定」
     ②2ndステップ「代理判断」
    (i)事前指示の尊重
    (ii)本人の意思を適切に推定する
    (iii)本人の最善の利益を考える
     ③「家族の代理判断」の意味すること
    (i)家族の代理判断に関わる問題点
    (ii)家族による「同意」の法的意味合い
    (iii)家族による代理判断は適切か?
     ④誰が代理判断するのか?
    (4)自分の願望を尊重してもらえる事前指示・ACP(アドバンスケアプラニング)
     ①事前指示
     ②ACP(アドバンスケアプラニングAdvance Care Planning)
     ③「患者の権利」の発露としての事前指示から→「コミユニケーションツール」としての事前指示へ
    第3章 認知症の人の「自律」を考える:認知症ケアの倫理
    (1)新しい認知症ケアの倫理
      ①抜け殼仮説からの脱却
      ②パーソン論への挑戦
      ③新しい『認知症ケアの倫理』
      ④尊厳への配慮
      ⑤自律への配慮
    (2)認知症の人の意思決定能力
      ①医療ヶアに関する意思決定能力の構成要素
      ②意思決定能力はall or nothingではない
      ③認知症の人の意思決定能力
      ④自己決定(自律)と意思決定能力の関係
    (3)行動コントロールの倫理
    (4)翻訳の倫理
    第4章 「自律」の再概念化を考える
    (1)家族や介護者に依存している認知症の人の「自律」、「自己決定権」は、何を意味するのか?
      ①自分では決められないという偏見をもつことは、直感的に「よくない」と感じる
      ②「本人が決めること」をできるだけ支援する
     ③認知症の人における「自律」の意義を考える
    (2)個別的な自律の概念:ひとりで自己決定できること
    (3)より広く、より豊かな自律の概念へ
     ①「自律的な人のみに人格が宿る」は誤りである
     ②個別的な自律の概念から、広く豊かな自律の概念へ
    (4)法的視点とのずれ
     ①医療同意に関する法的考え方
     ②1stステップ自己決定から、2edステップ代理判断へ飛び越える
     ③わたしたちは、自律の概念の“ゆらぎ”を許容できるのか
    (i)“ゆらぎ”を感じる
    (ii)自律と無危害:どちらが大切か
    (iii)“ゆらぎ”を許容するために必要なAgents
    (5)自己決定と代理判断を一連の事象(一連の連続帯・スペクトラム)としてとらえることはできるのか
     ①一連の連続帯・スペクトラムとしてとらえる
     ②これまでの自律の概念をくつがえす
    (i)自分で決めることができなくても、自律は達成できる
    (ii)authenticity・アイデンティティ:自律とは人格を尊重することである
    (iii)関係性的自律Relational Autonomy
    (iv)共感的自律のCompassionate Autonomy