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書誌詳細

痴呆論 : 認知症への見方と関わり学

  • 著者名三好春樹著
  • 出版者雲母書房
  • 出版年2009.10

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

  • 所蔵数1
  • 貸出可能数1
  • 予約数0
  • 貸出累計12

所蔵事項

  • 登録番号0063244
  • 請求記号S 05//Mi91
  • 貸出区分通常
  • 蔵書区分図書 - 一般図書
  • 所蔵館本館
  • 配架場所 2F書庫
  • Map
  • 所蔵状態所蔵点検済

書誌事項

  • 書名痴呆論 : 認知症への見方と関わり学
  • 書名ヨミチホウロン
  • 著者名三好春樹著
  • 著者ヨミミヨシ,ハルキ
  • 増補版
  • ISBN9784876722792
  • 出版地東京
  • 出版者雲母書房
  • 出版年2009.10
  • ページ245p
  • サイズ22cm
  • 件名老人性認知症
    高齢者福祉
    介護福祉
  • 目次第1部 痴呆とはなにか―介護からの見方
    第1章 医療的痴呆論批判:ヒステリーについての笑い話/「わからない」にとどまる態度/寝たきりの原因は「筋の萎縮」か/痴呆の原因をあえて求めるなら/医療の痴呆分類の無意味さ/器質的痴呆の特殊性
    第2章 バリデーションの限界と問題点:バリデーションとはなにか/医療と同じ近代的因果論への疑問/「過去」は「現在」がつくっている/「四つのステージ」という位相の混乱/個体還元論の二つの姿/ナオミーフェイルの意義/技術主義が行きつく管理主義
    第3章 介護の立場と竹内三分類の人間学的根拠:痴呆老人を生活のなかで見る/痴呆老人を人間関係のなかで見る/「重いほうがいい」という現場の逆転現象/痴呆テストのしかた、使いかた/介護現場が共感した痴呆の分類法/「みんな違う」のなかにある共通性/竹内三分類の人間学的根拠/障害受容と老いの受容/人生の受容過程とその逆行
    第2部 痴呆ケアの七原則
    原則(1)環境を変えない:入院が痴呆をつくっている/親孝行が痴呆をつくる/厚生労働省の政策が痴呆をつくる/「家庭的」という排他性が痴呆をつくる
    原則(2)生活習慣を変えない:老人の生活習慣を断念するベッド/「全室個室化」は社会の敗北の象徴/大浴場が老人を「機械浴」に追い込む/排泄行動の継続のための工夫を/細部にこそ神は宿る
    原則(3)人間関系を変えない:施設入所には「歓迎○○様」の貼り紙を/入所後の面会は毎日でも/引っ越しには「老人クラブ」と「県人会」/デイの職員がショートステイも/介護者が媒介になって関係づくりを
    原則(4)介護をより基本的に:「三大介護」が基本/「おいしい」が無意識を落ちつかせる/食べ物が問題行動を起こす/痴呆では尿意はなくならない/「おしっこ地図」で待ち伏せケア/屈辱なのは「オムツ交換」ではなく「オムツ」だ/入浴ケアの基本を痴呆老人にこそ
    原則(5)個性的空間づくり:私物をいっぱい持ち込め/仏壇は棚に入ったけれど
    原則(6)一人ひとりの役割づくり:役割づくりには条件がある/食後、皿を重ねたがるMさん/調理員の一人が名案を/打率三割をめざそう
    原則(7)一人ひとりの関係づくり:関係的世界には構造がある/「受容」は閉鎖的関係での原則/三種類の仲間-①共感できる仲間/三種類の仲間-②規範を示してくれる仲間/三種類の仲間1③いざというとき頼れる仲間/「子ども」になって泣いてみる/介護者は「最後の母」
    第3部 タイプ別問題行動と関わり方
    葛藤型の問題行動と関わり方:葛藤型とはなにか/「特別扱い」という関係/役割づくりで留意すること
    回帰型の問題行動と関わり方:回帰型とはなにか/話を合わせて徘徊につき合う/Nさんの“ロシア事件”/過去に帰らなくていい「現在」をつくる
    遊離型の問題行動と関わり方:遊離型とはなにか/レクを「子ども馴し」という狭い人間観/スキンシップの三段階
    その他の痴呆の問題行動と関わり方:アルツ(イマー病の問題行動と関わり方/ピック病の問題行動と関わり方/本人の「慣れ」と介護者の「慣れ」
    第4部 問題行動への対応法
    問題行動の原因を生活のなかに探す:「上流」のヶアが前提/「痴呆」が問題行動の原因ではない/問題行動の原因となる身体不調……①便秘/問題行動の原因となる身体不調……②脱水/問題行動の原因となる身体不調……③発熱/問題行動の原因となる身体不調……④慢性疾患の悪化/問題行動の原因となる身体不調……⑤季節の変わり目による変調/問題行動の原因となる身体不調……⑥薬の副作用による変調
    物忘れとお漏らし:「物忘れ」の問題と、その対応の問題/老人を試してはいけない/お漏らしのアセスメントと対応
    介護拒否、帰宅願望:「問題行動」の本質/無意識が安らげる条件づくり/介護関係から逃れるという方法/そして白衣が消えた
    徘徊:鍵をかけないことの効果/確信をもって出ていく-回帰型の徘徊/不安そうにウロウロ/痴呆老人だって散歩くらいする
    被害妄想、嫉妬妄想:「妄想」は関係を変えようとする試み/熱心なヘルパーが「泥棒」に/“泥棒”と言い出すケースの共通項/暴力の根拠は「受動性」にある/介護そのものが問題行動の根拠/妄想を必要としない現実をつくる/現実の世界でバランスをとる/「老化拒否型」と「被害者利得型」の妄想
    暴力行為:存在としての暴力/「対抗暴力」としての「問題行動」/三分類別に見た「暴力行為」/「青アザ」も「給料分」と思おう
    異食、弄便:“人間からの逸脱”と映る人たちがいる/「口唇期」への回帰/赤ん坊を説得する人はいない
    性的異常言動:なぜ対応が難しいか/「男女」と「母子」はともに関係の基本/“将来のもともと型”を探してみよう
    コトバを換えたってキリがない:差別用語になる現実を変えよう/「出来レース」の果ての画一性
    βアミロイドの沈着をめぐって:「脳の病気説」について/医療に興味を示さない三つの理由/痴呆老人の精神世界
    向き合うより並んで座る―あとがきに代えて―
    いま、なぜ「痴呆」論なのか―増補版のあとがきにかえて―