内容第Ⅰ部・生 物 編 1章 生物の種類 A 生物の特徴 a.生物は自己増殖する b.生物は細胞からなる 解 説 リケッチアやクラミジアは生物 B 真核生物と原核生物 POINT 古細菌 column 細胞内共生説 C 生物を5つに分類する a.一般的な生物の分類法:五界説 b.動物の分類 こぼれ話 ヒトの腸管形成では口が最後にできる D 動物の中のヒト a.生物分類上のヒト 余 談 種の定義 b.ヒトの特徴 column 人類の系譜 こぼれ話 ミトコンドリア・イブ 発展学習 ウイルス:細胞内で増える病原性粒子 1.ウイルスとは 2.ウイルスの増殖 余 談 ウイルスの意味は病毒 3.ヒトに感染するウイルス
2章 細胞:構造,複製,機能 Ⅰ 細胞の構造 A 細胞は生物の最小単位 a.細胞の大きさ b.細胞の形 B 真核細胞の構造 1.細胞の構成要素 2.細胞膜 3.植物細胞 解 説 細菌の細胞 C 細胞小器官 a.核 b.小胞体 c.ゴルジ体 解 説 中心体 d.ミトコンドリア e.その他の細胞小器官
Ⅱ 細胞の複製 D 細胞周期とその制御 1.細胞増殖の周期性 2.細胞周期推進の仕組み 疾患ノート がんと細胞周期とRb 3.細胞周期の異常をチェックする E 細胞分裂 POINT 有糸分裂過程
Ⅲ 細胞機能 F シグナルの受容と伝達 1.細胞外のシグナルを受け取る場所:受容体 2.受容体で受けたシグナルを細胞内に伝える:細胞内シグナル伝達 POINT 細胞内シグナル伝達に使われる因子 POINT セカンドメッセンジャー G 物質の取り込みと排出 1.細胞膜に埋め込まれている輸送装置 POINT 輸送装置 こぼれ話 胃はなぜ酸性? 2.膜の流動性で起こる物質移動 H 細胞運動 1.細胞骨格タンパク質 POINT 細胞骨格タンパク質 2.モータータンパク質と細胞運動 解 説 筋収縮
3章 生殖,受精,胚発生 A 生殖 POINT 生殖方式 1.無性生殖 column 体細胞クローン 解 説 核相 2.有性生殖 POINT 世代交代 解 説 単為生殖 こぼれ話 なぜ有性生殖があるのか? B 配偶子の形成 1.減数分裂 POINT 減数第一分裂前期の過程 2.精子形成と卵形成 C 受精から胚発生へ 1.脊椎動物の受精 2.胚の成長 POINT 幹細胞 D ヒトの発生 1.性周期 2.排卵から出産まで 疾患ノート ニンシン(妊娠)とニンジン?
4章 いろいろな組織と器官 A 組織 a.上皮組織 POINT 上皮組織の種類 b.結合組織 c.神経組織 d.筋肉組織 B 血液 1.血液とは 2.血液の働き:ガス交換と免疫について 3.血液凝固 解 説 HLA column 血液型 C 器官と器官系
5章 遺伝現象 A 生物には遺伝という現象が見られる POINT 遺伝に関する用語 B メンデル遺伝学 1.メンデルの法則1:優性の法則 解 説 雑種 2.メンデルの法則2:分離の法則 余 談 劣性の遺伝子がつくる産物は? 3.メンデルの法則3:独立の法則 C さまざまな遺伝の様式 1.1遺伝子が示す現象 疾患ノート 鎌状赤血球貧血遺伝子がなくならない理由 2.2遺伝子の相互作用で現れる現象 解 説 細胞質遺伝 D 変異 1.環境変異と突然変異 解 説 相変異 POINT 純系とクローン 2.突然変異はDNAの塩基配列の変化 解 説 体細胞変異
第Ⅱ部・生 化 学 編
6章 分子と生体成分 A 元素と原子 1.人体に含まれる元素 2.原子の構造 医療ノート 使える放射性同位元素 3.電子とイオン B 分子 1.分子は原子が共有結合で結合したもの POINT モル POINT ダルトン これはぜひ覚えよう 分子構造式 解 説 共有結合以外の結合 2.分子は大きさや組成の違いで分類できる 解 説 基とは? 余 談 有機物は生命力によってのみつくられる? 3.ヒトに含まれるおもな分子 POINT 混合物 C 水と溶液 1.水:最も大事な分子 2.溶けるということ 解 説 界面活性と乳化 POINT ゲルとゾル 便利ノート 量の大小を表す POINT 濃度表現 3.水溶液の性質 疾患ノート 浸透圧とむくみ 余 談 海の魚は塩辛くない 解 説 生物と電気
7章 生化学反応と代謝 A 化学反応の概要 1.化学反応と化学反応式 2.化学反応の特徴と法則 解 説 活性化エネルギー 解 説 律速反応 B 化学反応でのエネルギー POINT エネルギー量と熱量 column エントロピー増大の法則 C 生体内化学反応 代謝 1.代謝:異化と同化 2.エネルギー代謝と反応の共役 解 説 脱共役 医療ノート 薬物代謝 POINT 代謝式 3.代謝経路
8章 酵素:反応速度を高め,代謝を調節するタンパク質 A 酵素の性質 1.酵素は生体触媒 2.酵素反応の至適条件と特異性 B 酵素反応の理論 1.酵素反応の速度 POINT 初速度 2.酵素反応の阻害 解 説 活性中心 解 説 酵素活性測定法 C 酵素の種類と作用 a.酸化還元酵素 b.転移酵素 c.加水分解酵素 d.脱離酵素 e.異性化酵素 f.合成酵素 POINT シンターゼ 解 説 酵素命名法 POINT アイソザイム D 補酵素 E 酵素活性の調節 1.緩やかな結合による活性調節 2.共有結合の変化がかかわる酵素の修飾 解 説 反応のカスケード F 医療と酵素 1.医薬と酵素 2.酵素検査
9章 糖質とその代謝 Ⅰ 糖質の種類 A 糖質の構造的特徴 1.糖質とは 余 談 糖質か炭水化物か 2.糖は水中で環状構造をとる 3.糖の異性体について 解 説 光学異性体と不斉炭素 余 談 糖の表記法は簡略される B 単糖 1.基本となる糖 2.単糖の誘導体 健康ノート 糖アルコールはダイエット向き 3.アルコールも糖に分類される POINT フェノール類 C オリゴ糖 こぼれ話 甘みを人為的に高めた転化糖 D 多糖 1.ホモ多糖 解 説 ヨウ素デンプン反応 column セルロースを食べる動物 2.ヘテロ多糖 E 複合糖質 1.プロテオグリカン 2.糖タンパク質と糖脂質
Ⅱ 糖質の代謝 F 解糖系 1.解糖系での反応 2.解糖系の意義とエネルギー産生 3.発酵 POINT バイオエタノール 健康ノート 飲酒で見られる代謝 G グリコーゲン代謝 1.グリコーゲン合成と分解 健康ノート エネルギー貯蔵と肥満 2.グリコーゲン代謝の調節 H クエン酸回路 1.クエン酸回路はミトコンドリアにある 解 説 クエン酸回路の調節 2.クエン酸回路までのATP収支 column 呼吸と燃焼 I 糖新生:グルコースを再生する 1.糖新生経路 2.糖新生の生理的意義 解 説 乳酸を介する個体内のグルコース再利用:コリ回路 J ペントースリン酸回路 a.循環経路 b.意義 K グルクロン酸経路 健康ノート ビタミンCの摂取 解 説 グルコース以外の単糖の利用 解 説 複合糖質の合成 解 説 ABO式血液型物質は糖鎖 L 糖代謝にかかわる疾患
18章 RNAからDNAをつくる:転写 A RNA(リボ核酸) 1. RNAの構造 POINT RNAの構造(DNAとの違い) 2.RNAの種類と働き column かつて生命はRNAで支配されていた:RNAワールド B 転写反応 1.RNAポリメラーゼと転写機構 POINT RNAポリメラーゼの種類と性質 解 説 センス鎖,プラス鎖 2.ゲノムの転写 解 説 細菌の転写 C 転写調節 1.遺伝子発現の特異性 2.エンハンサー(転写調節配列) POINT 遺伝子が機能するための2つのDNA要素 3.転写調節にかかわる因子 column ゲノム刷り込み 4.クロマチンを介する転写調節 解 説 後成的遺伝 D 細菌に見られる転写調節 E RNAの成熟 1.新生RNAの加工 2.スプライシング F 転写調節と疾患 column RNAi:RNAを使って遺伝子の働きを抑える こぼれ話 性ホルモンと環境ホルモン
19章 タンパク質合成:翻訳 A 翻訳の概要 B 遺伝暗号 1.コドン 解 説 コドン解読法 2.mRNAにある読み枠 C 翻訳機構 1.リボソームとtRNA 2.翻訳の開始と伸長 3.アミノ酸連結反応:ペプチドの生成 D タンパク質の加工,輸送,分解 1.タンパク質の成熟 2.タンパク質の移動 POINT タンパク質折りたたみ 3.不要タンパク質の分解 column プリオンと脳細胞の死
20章 DNAのダイナミックな側面?組換え,損傷と修復,突然変異― A DNAの組換え 1.相同組換え 疾患ノート 遺伝病と多因子疾患 Topics 組換えを利用して細胞から遺伝子を消し去る 2.非相同組換え B DNAの損傷とその修復 1.DNA損傷の原因と種類 2.損傷を受けたDNAは修復される 疾患ノート 修復機能の欠損が原因の病気 こぼれ話 早期老化症の原因 C 突然変異 a.変異の種類と規模 b.変異原 解 説 DNA傷害剤,変異原と抗がん剤 column 子孫に遺伝しない突然変異:体細胞突然変異 解 説 突然変異と生物多様性,進化
21章 細胞のがん化 A がんについて 1.がんは最も重要な疾患 2.がんとは 疾患ノート イボ(疣)やコブ(瘤)はいずれ必ずがんになる? B がん細胞の特徴 1.高い増殖能 2.変化した細胞特性 C がん化の原因 1.遺伝子の突然変異 2.発がん物質,発がん要因 疾患ノート ピロリ菌 D ウイルス発がん 1.がんウイルス 2. DNAがんウイルス 3. RNAがんウイルス column レトロウイルスの生活環 疾患ノート エイズとエイズウイルス 275 E がんにかかわる遺伝子 1.がん遺伝子 2.がん抑制のプロセスとがん抑制遺伝子 POINT ヘテロ接合性消失 解 説 DNAがんウイルスはがん抑制遺伝子を抑える F がん進展のプロセス 1.がんの悪性度と突然変異の積み重ね こぼれ話 がんの芽は早くからできている? 2.組織でのがん組織進展
22章 分子生物学の応用 A DNA組換え技術 1.制限酵素とDNAリガーゼで組換えDNAをつくる 2.組換えDNAを細胞の中で増やす:クローニング 3.mRNAからつくったDNAを元にインスリンをつくる POINT 遺伝子工学とタンパク質工学 解 説 細胞や個体にDNAを入れる column 遺伝子導入動物 余 談 遺伝子組換え作物 B PCRと遺伝子診断 1.PCRの原理 解 説 電気泳動 2.PCRを応用した診断と検査 こぼれ話 ツタンカーメンの死因 column DNA鑑定 C 再生医療 1.再生医療とは 2.万能細胞:ES細胞 3.遺伝子を使った人工的万能細胞:iPS細胞 こぼれ話 ヒト型ブタ? D 遺伝子治療 1.遺伝子治療の目的 2.治療の実際と問題点 医療ノート RNA抗体とDNAワクチン