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書誌詳細

夢よりも深い覚醒へ : 3.11後の哲学

  • 著者名大澤真幸著
  • 出版者岩波書店
  • 出版年2012.3

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

  • 所蔵数1
  • 貸出可能数1
  • 予約数0
  • 貸出累計0

所蔵事項

  • 登録番号0067224
  • 請求記号IS//1356
  • 貸出区分通常
  • 蔵書区分図書 - 一般図書

書誌事項

  • 書名夢よりも深い覚醒へ : 3.11後の哲学
  • 書名ヨミユメヨリモフカイカクセイエ
  • 著者名大澤真幸著
  • 著者ヨミオオサワ,マサチ
  • 叢書名岩波新書
  • 叢書番号新赤版 1356
  • ISBN9784004313564
  • 出版地東京
  • 出版者岩波書店
  • 出版年2012.3
  • ページiv, 264p
  • サイズ18cm
  • 件名社会哲学
    社会哲学
  • 内容 序  夢よりも深い覚醒へ
    1 夢よりも深い覚醒へ
    子を失った父親が見た夢/夢から現実への逃避/語ることで隠蔽する?
    2 いきなり結論
    段階的な脱原発/代替的な電源/原発と経済/原発と温暖化
    3 反言語としての詩のように
    4 不可能な選択
    暴走列車の問題/不可能な選択
    I 倫理の不安―9・11と3・11の教訓
    1 二つの「11日」
    9・11と3・11/9・11における二種類の悲劇/3・11における二種類の悲劇
    2 理不尽な絶滅
    進化論を参照する/絶滅のシナリオ/理不尽な絶滅
    3 道徳的な運
    進化論にとってのスキャンダル/道徳的な運/倫理の基礎に
    4 リスク社会におけるリスク
    リスクの二つの性質/「第三者の審級」の撤退/科学における通説の消滅
    5 倫理の本源的な虚構性
    免罪はされない/定言命法/倫理の虚構性
    6 報われぬ行為
    憂鬱な結論/終わらない戦争/信と知の乖離
    II 原子力という神
    1 1995年の反復としての2011年
    2 人間の崇高性と不気味さ
    人間の崇高性と友愛のコミューン/ショック・ドクトリン/不気味なテクノロジー/オウムとカントとハイデガー
    3 原子力という神
    ユートピアへの鍵/「ウラン爺」と呼ばれた男/理想の時代の理想性/核の恐怖と核の魅力/プルトニウムに群がる人々――アメリカ
    4 原子力へのアイロニカルな没入
    70年代の転換/原子力の二元体制/原子力へのアイロニカルな没入
    5 核には反対だが賛成だ
    9条と原発/「pである、ただしq」
    6 ノアの大洪水
    III 未来の他者はどこにいる? ここに!
    1 偽ソフィーの選択
    神義論から人義論へ/脱原発派の意外な少なさ/人間の欲望の一般的な問題として…/偽ソフィーの選択/論点の補足
    2 正義論の無力
    無知のヴェール/正義論における原発問題/環境リスク論/「生物種の絶滅」というエンドポイント/貯蓄原理/過去からの借り/未来への貸し
    3 灰を被った預言者
    ヨーロッパの反応/終末論の形式/灰を被ったノア
    4 未来の他者は〈ここ〉にいる
    カントによる一つの「不可解な謎」/トカゲは貧しい世界をもつ/必然的にして偶有的/過去の憂鬱/フェリーニの『サテリコン』/1848年のプロレタリア革命/未来の他者はどこにいるのか
    IV 神の国はあなたたちの中に
    1 神の国はどこにある―いまだ/すでに
    「神の国はあなたたちの中にある」/洗礼者ヨハネとイエス/革命家イエス・キリスト
    2 究極のノンアルコール・ビール
    虚構の時代の原子力/○○抜きの○○/原子力の平和利用
    3 江夏豊のあの「一球」
    軽率な導入/江夏豊の19球目/「一球」に対するさまざまな解釈/原発と原爆の等価性に直面して
    4 苦難の神義論と禍の預言
    神の国の原発事故/苦難の神義論/禍の預言
    5 メシアはすでにやって来た
    ヨブの苦難/神の自慢話/神義論の転回/ヨブの後継としてのイエス・キリスト/先に約束が果たされる/最も恐ろしい啓示/人間が神を救う
    V 階級(クラセ)の召命(クレーシス)
    1 階級の由来
    「階級」という主題/クレーシス(召命)からクラセ(階級)へ
    2 革命しないプロレタリアート―問題設定
    原発労働者の搾取/格差社会/労働者階級はなぜ政治的に不活性なのか/ソクラテスの産婆術
    3 階級とは何か
    階級と階層/階級概念の現代的展開/「階級」概念に関する疑問/「サブクラーク」という奇妙な階級
    4 ヘーゲル的主体としての資本
    剰余価値/「傾向的体小化の法則」/実体としてのみならず主体として/観念論的倒錯は実際に生ずる/マルクスはどうして…
    5 発話内容と発話行為
    ヘーゲルの再観念論化/言語行為論の教訓/コミットメントはどこで生じていたのか?
    6 社会運動の指導者
    無意識の構成/権威あるテスクトの逆説/愛の告白のように…/無知な教師/神の不信仰/「革命における党の役割」という悪評高き主題
    7 プロレタリアートのラディカルな普遍化
    プロレタリアートの社会的な普遍化/前未来の第三者の審級
    結 特異な社会契約
    1 本論の回顧
    2 社会契約の特異な方法
    合理的討議の盲点/垂直的な関係を基底においた集合的意思決定/ラカンの「通り道」/第三者の審級の機能停止
    あとがき