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書誌詳細
高齢者のその人らしさを捉える作業療法 : 大切な作業の実現
- 著者名籔脇健司編
- 出版者文光堂
- 出版年2015.3
貸出・返却・予約状況
- 貸出状況
貸出可能
- 所蔵数1
- 貸出可能数1
- 予約数0
- 貸出累計11
所蔵事項
- 登録番号0072780
- 請求記号S 06//Y 12
- 貸出区分通常
- 蔵書区分図書 - 一般図書
書誌事項
- 書名高齢者のその人らしさを捉える作業療法 : 大切な作業の実現
- 書名ヨミコウレイシャノソノヒトラシサオトラエルサギョウリョウホウ
- 目次I.総 論
【1】その人らしい作業の捉えかた
1.その人らしさとは何か
①保健医療福祉実践の最重要事項
②その人らしさの定義
③.CFと人間作業モデルからの理解
④高齢者のその人らしさ
2.その人らしさの支援
①OTの役割
②その人らしくない作業療法
③作業スト.リーの重要性
④作業参加そのものの改善
3.その人らしい作業の捉えかた
①人間作業モデルの観点から捉える
②作業科学の観点から捉える
③どこまで実現すればその人らしいのか
【2】大切な作業を実現するための方法
1.トップダウンとボト厶アップ
①トップダウンとボトムアップの視点
②現状はボトムアップが主流
③トップダウンの特徴
④両者は相補的な関係にある
2.トップダウンの実際
①面 接
(1)高齢者はクライエントであるか?
(2)作業療法を説明する
(3)対象者の価値観を共有する
(4)半構成的なアセスメントツ.ルを活用する
(5)カナダ作業遂行測定(COPM)
(6)生活行為向上マネジメント
(7)作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)
②観 察
(1)面接の後の観察が作業療法のプロセスを左右する
(2)観察は信頼性は低いが作業との関連性が高い評価である・
(3)観察時に注意したいこと
(4)作業遂行上でポイントとなる行為や動作の整理
(5)運動とプロセス技能評価(AMPS)の活用
③情報収集と解釈
(1)幅広い情報収集・解釈(10の側面)・
(2)検査
④目標設定
(1)価値観を実現するための目標を立てる・
(2)目標は対象者と共有する
⑤介 入
(1)介入も対象者と一緒に決める
(2)みんなのリハプラン
II.情報収集編
【1】その人の役割・生きがいを知る
1.役割・生きがいとは?一深く考えると
①役割・生きがいとは何か
②役割と生きがいの関係
③役割の分類と意味
④作業の中の役割の位置付け
⑤要するに
2.役割・生きがいが人に与える影響
①役割をもつということ
②「作業の実現」とは一役割との関係
③高齢者の役割・生きがいの変化
④望ましくない役割一病者役割と障害者役割・・
⑤役割喪失・減少
⑥新しい役割(1)一自己管理者役割
⑦新しい役割(2)一功労者役割
3.役割・生きがいの評価法
①役割チェックリスト
②作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)
4.非構成的評価
①作業に根ざした実践に寄り添いながらの評価
②親しい人からの評価
コラム 「作業療法ができる」環境をつくる─回復期リハビリテーション病棟の現場から─
【2】その人の生活習慣を知る
1.生活習慣とは?―深く考えると
①習慣化された作業と行為としての習慣
②作業と習慣
③習慣形成のプロセス
2.生活習慣が人に与える影響
①生活習慣の心身への影響
②健康につながる作業の意識的な習慣化
③習慣の広がり
3.生活習慣の評価法
①NHK生活時間調査
②作業遂行歴面接第2版(OPHI-Ⅱ)
③作業質問紙(OQ)
④図表を用いた評価
4.非構成的評価
①インタビューからの評価
(1)生活習慣について聞く場合
(2)習慣化された作業について聞いていく場合
(3)作業の機能や意味から習慣化された作業について聞く場合
②環境因子からの評価
(1)自宅の環境から得られる情報
(2)家族から得られる情報
【3】その人の興味・関心を知る
1.興味・関心とは?深く考えると
①動機の生成
②継続因子の入力
③興味・関心の生成
④要するに
2.興味・関心が人に与える影響
①興味.正の体験,負の体験
②好きではないが関心がある
③興味.関心は人を行動(作業)に導く
④作業そのものを楽しいと捉える(フロー)
⑤高齢者の問題
3.興味・関心の評価法
①興味チェックリスト
②意志質問紙(VQ)
4.非構成的評価
①会話からの評価
(1)会話を通してどう評価していくか?
(2)ある高齢女性の場合
(3)「表情」「声のトーン」から
②作業反応からの評価
(1)フロー
(2)自己効力感
③スケジュ.ルからの評価
(1)提示されたスケジュール項目からの判断
(2)スケジュールの全体像からの抽出
コラム 私が苦労したこと─SIG運営の現場から─
【4】その人の価値観を知る
1.価値観とは?一深く考えると
①欲求段階に基づく価値観
②価値観の強化レベル
③価値観の変更要因
④要するに
2.価値観が人に与える影響
3.価値観の評価法
①作業に関する自己評価(OSA-Ⅱ)
②作業質問紙(OQ)
4.非構成的評価
①生理的欲求段階の特徴
②安全欲求段階の特徴
③所属・愛情欲求段階の特徴
④承認欲求段階の特徴
⑤認知欲求段階の特徴
⑥美的欲求段階の特徴
⑦自己実現欲求段階の特徴
【5】その人の「できる」と思う気持ちを知る
1.「できる」と思う気持ちとは?深く考えると
①「できる」と思う気持ちとは何か
②能力の自覚と自己効力感の関係
③「できる」と思う気持ちの強化とコンビテンス
④要するに
2.「できる」と思う気持ちが人に与える影響
①「できる」と思う気持ちの性質
②高齢者が大切な作業をあきらめる理由
③「できる」と思う気持ちが作業適応をもたらす
3.「できる」と思う気持ちの評価法
①作業に関する自己評価改訂版(OSA-II)
②意志質問紙(VQ)
③GSES (General Self-Efficacy Scale)
④高齢者版.手工芸に対する自己効力評価
4.非構成的評価
①何が(なぜ)できないと思っているのかを評価する
②どのくらいできる(できない)と思っているのかを評価する
【6】その人を取り巻く環境を知る
1.取り巻く環境とは?深く考えると
①環境要因の重要性
②環境要因の分類
③環境を目的別に捉える意義
④要するに
2.取り巻く環境が人に与える影響
①環境がQOLに与える影響
②環境と役割の関係
③作業的存在であるための環境の重要性
3.取り巻く環境の評価法
①包括的環境要因調査票(CEQ)
②作業に関する自己評価改訂版(OSA-Ⅱ)
③HACE(Home and Community Environment)日本語版
④PEAP (Professional Environmental Assessment Protocol)日本版3
4.非構成的評価
①本人の役割から評価する
②本人の生活スケジュールから評価する
③本人の住居環境から評価する
【7】その人の生活のバランスを知る
1.生活のバランスとは?一深く考えると
①作業バランスとは
②作業バランスの分類
(1)分類的視点
(2)尺度的視点
③要するに
2.生活のバランスが人に与える影響
3.生活のバランスの評価法
①パーソナルプロジェクト
②作業バランス自己診断
③自記式作業遂行指標(SOPI)
4.非構成的評価
①現在(もしくは過去)の生活のバランスを評価する方法
(1)インタビューにより評価する場合
(2)観察により評価する場合
②その人にとって最適な(理想の)バランスについて明らかにする方法
(1)現在の作業バランスを明らかにした後,インタビューで確認していく方法
(2)日常会話をきっかけに判断する方法
(3)人的環境(家族などの身近な人)から判断する方法
【8】その人の生きてきたストーリーを知る
1.その人の生きてきたストーリーとは?一深く考えると・
①ストーリーの分岐点を認識する
②その人のストーリ.を傾聴する
③その人のストーリーを把握する
④要するに
2.その人の生きてきたストーリーが大に与える影響・
①回想ボード
②ナラティブ・アプローチ
3.その人の生きてきたスト.リーの捉えかた
①ライフストーリー・インタビュー
②インタビューリストに基づくインタビュー
③ナラティブ・ボード
4.その人の生きてきたストーリーの解析方法
①ナラティブ・スロープ
②参与観察
③信念対立解明アプローチ
④4条件メソッド
5.ストーリーを捉える際のピット・ホール
コラム 私が努めたこと─終末期リハビリテーションの現場から─
III.実践編
【1】生活習慣とバランスへのアプローチ
1.生活習慣とバランスへの支援が必要な高齢者の特徴・
2.事例紹介-65歳男性,Nさん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加の状態
②心身機能・身体構造の状態
③環境因子
④QOLの評価
5.生活習慣とバランスの評価
①勤務のある平日の評価
②釣りを行った休日の評価
③平日と休日の比較
6.アプローチの方針
7.その人らしさの支援(経過)
①想いの表出
②作業選択
③生活の再構築
④病院での仮実施
8.作業の実現と事例に与えた影響
①想いを表出すること
②1日の作業を再構成すること
③実施すること 現実を理解すること
コラム 私が着目したこと─訪問リハビリテーションの現場から─
【2】役割や生きがいへのアプローチ
1.役割や生きがいへの支援が必要な高齢者の特徴・
2.事例紹介-60代女性,0さん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加の状態
②心身機能・身体構造の状態
③環境因子・個人因子
④QOLの評価
5.役割・生きがいの評価
6.アプローチの方針
7.その人らしさの支援(経過)
①家庭維持者への復帰
②通院のための外出練習
③家庭維持者となるための1人で買い物に行く練習
④趣味人としての作業の獲得
8.作業の実現と事例に与えた影響
①作業の可能化による役割の再獲得
②広がる他への効果
【3】興味・関心と価値観へのアプローチ
1.興味・関心と価値観への支援が必要な高齢者の特徴・・
①行動を規定する基本的な感情
②興味・関心と価値観への支援が必要な高齢者の例
2.事例紹介-83歳女性,Pさん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加の状態
②心身機能・身体構造の状態
③環境因子
④QOLの評価
5.興味・関心と価値観の評価
6.アプローチの方針
7.その入らしさの支援(経過)
①所属感の入力-離床の開始-
②コミュニティー作り一活動的な生活に向けてー
③役割の提供一活動的な生活の構築-
8.作業の実現と事例に与えた影響
①悲観的な状態から興味・関心を確認することで解決の糸口が見えた
②興味・関心評価の利用により活動する動機が得られた
③興味・関心評価の利用により活動が強化された
【4】「できる」と思う気持ちへのアプローチ
1.「できる」と思う気持ちへの支援が必要な高齢者の特徴
①「できる」と思う気持ちを失いがちな高齢期
②体が動いても「できない」と思うことがある
2.事例紹介-70代女性,Qさん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加の状態
②心身機能・身体構造の状態
③環境因子一個人因子
④QOLの評価
5.「できる」と思う気持ちの評価
6.アプローチの方針
7.その人らしさの支援(経過)
①Qさんの「できる」気持ちを後押しする
②手工芸への興味
③社会参加と趣味の獲得
8.作業の実現と事例に与えた影響
①Qさんの気持ちを理解する
②Qさんの「できる」気持ちを支援する
③人切な作業を可能にするために協働(コラボレーション)する
【5】取り巻く環境へのアプローチ
1.取り巻く環境への支援が必要な高齢者の特徴・
①包括的な環境支援の必要性
②環境支援が必要な高齢者の主な特徴
2.事例紹介一フフ歳女性,Sさん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加の状態
②心身機能・身体構造の状態
③QOLの評価
5.取り巻く環境の評価
6.アプローチの方針
7.その人らしさの支援(経過)
①外出しやすい環境から
②外の人と自由に通信できる環境から
③快適で使いやすい住居環境から
8.作業の実現と事例に与えた影響
①社会的・制度的環境からの支援
②エンパワメントの促進
③作業の可能化
コラム 意味ある作業を見つけて,取り組むことの重要性─介護老人保健施設の現場から─
【6】生きてきたストーリーへのアプローチ
1.生きてきたストーリーへの支援が必要な高齢者の特徴
①高齢者の重要な特徴
②生きてきたストーリーの支援が必要な高齢者の主な特徴
2.事例紹介一76歳男性,Tさん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加の状態
②心身機能・身体構造の状態
③環境因子
④QOLの評価
5.生きてきたストーリーの評価
6.アプローチの方針
【7】その人らしさの支援(経過)
8.作業の実現と事例に与えた影響
7.その人らしい施設生活へのアプローチ
1.その人らしい施設生活への支援が必要な高齢者の特徴
2.事例紹介-80代後半女性,Vさん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加および心身機能・身体構造の状態
②環境因子・個人因子
③QOLの評価
5.その人らしい施設生活の評価
6.アプローチの方針
7.その人らしさの支援(経過)
8.作業の実現と事例に与えた影響
①作業に対する認識の変化
②環境への影響
③作業ストーリーの広がり
コラム 私が作業療法をするために工夫したこと─介護老人福祉施設の現場から─
【8】その人らしい在宅生活へのアプローチ
1.その人らしい在宅生活への支援が必要な高齢者の特徴
2.事例紹介-70代男性,Wさん
3.事例の作業ストーリー
4.作業療法評価
①活動と参加の状態
②心身機能・身体構造の状態
③環境因子・個人因子
④QOLの評価
5.その人らしい在宅生活の評価
6.アプローチの方針
7.その人らしさの支援(経過)
①OTと協業できる関係づくり
②妻のためになる自分となる視点から
③安全に生活を継続する視点から
④仲間との関係を維持しつつ,新しい仲間を作る視点から
8.作業の実現と事例に与えた影響
①真のニーズが示すその人らしさ
②自分らしい生活との出会い
③実際の在宅生活
索 引