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日本料理とは何か : 和食文化の源流と展開

  • 著者名奥村彪生著
  • 出版者農山漁村文化協会
  • 出版年2016.4

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

  • 所蔵数1
  • 貸出可能数1
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  • 貸出累計0

所蔵事項

  • 登録番号0071568
  • 請求記号383.8//O 55
  • 貸出区分通常
  • 蔵書区分図書 - 一般図書
  • 所蔵館本館
  • 配架場所 開架3
  • Map
  • 所蔵状態所蔵点検済

書誌事項

  • 書名日本料理とは何か : 和食文化の源流と展開
  • 書名ヨミニホンリョウリトワナニカ
  • 著者名奥村彪生著
  • 著者ヨミオクムラ,アヤオ
  • ISBN9784540142550
  • 出版地東京
  • 出版者農山漁村文化協会
  • 出版年2016.4
  • ページ606p
  • サイズ22cm
  • 注記参考文献: 各章末
  • 件名料理(日本) -- 歴史
    日本料理 -- 歴史
    食生活 -- 日本 -- 歴史
  • 目次はじめに 日本料理とは何か―外来食文化の受容と改創のシンフォニー
    序章 いまなぜ「日本食」を問うのか―過去・現在・未来
    ◆第1部 日本食文化の基層と源流―モンスーンアジアに位置する日本列島
    第1章 日本の風土と基層としての発生期の日本食
    一 日本列島の位置と日本の食文化圏
       食は気候風土によって規定される/日本の食文化は三系列だった
    二 基層となる縄文時代の食文化海の幸、山の幸
       アク抜きの発明/狩猟と食べ方/四季と旬の発見/貝類のうまみを知っていた縄文人
    第2章 お米はこうして日本の常食(主食)になった―日本型食生活の夜明け
    一 米が日本型食生活の主座につく第一次食文化革命
    二 飛鳥・奈良時代、白米が常食玉食)になった
    三 モンスーンアジア水田稲作文化圏の食
       モンスーンアジアに広がる餅文化/すしI稲作地帯の保存食文化/モンスーンアジアの稲作地帯に共通する食文化
    【余話1】 お米を取り巻くお国事情
    米の品種と食べ方/新米を喜ぶ日本、古米を喜ぶイタリア/粒の大きさで料理が異なる/米を洗わない国、洗う国/米の炊き方は粥が始まり/湯取り法と炊干法/おこげを好んで食べる国/米を炒めて炊く/冷飯を食べる国、食べない国/炊き込みごはんはジャパニーズーピラフ/ガリーのソースはスープか糊状か/糯米を蒸す甑は韓国から
    第3章 源流としての中国に学んだもの
    一 料理なる言葉は中国語
    二 庖丁も中国語
    三 箸も中国からやってきた
    四 世界に誇るヘルシー食品も中国から
       豆腐/蒟蒻、麩、優婆、干瓢
    五 饅頭
    六 隠元禅師と普茶
    七 普茶料理が伝えたもの
       麻腐(胡麻豆腐)・飛龍頭(子)/豚の角煮
    八 日本人の食事様式を変えたチャブ台
    九 めん類もろもろ
       そうめんや冷やむぎ(切麦)、ほうとう/ちゃんぽん、皿うどん、沖縄すば
    十 喫茶の文化も中国がルーツ
       遊興としての闘茶から侘茶へ/懐石とは何か
    十一 焼ぎょうざとしゃぶしゃぶ
    ◆第2部 日本料理の成立と展開:受容と改創のシンフォニー
    第4章 万葉歌が語る奈良時代の食
    一 奈良時代の宴会
       宮廷文化のサロンだった長屋王邸/宴会には珍味が並んだ
    二 奈良時代の加工・保存食品
       常食料/雑穀の加工食品/豆類の加工食品/野菜、山菜、果物などの加工食品/海藻の加工食品/魚介類の加工食品/鳥獣肉類の加工食品/野菜・山菜の漬物/乳製品/調味料/酒
    第5章 中国伝来の調菜文化が起こした第二次日本食文化大革命
    一 日本料理の始まりは生食
    二 調菜とは
    三 精進の調菜文化が刺身文化と合体 室町時代に日本料理が京都で誕生
    四 初期の精進は中国の真似ごと
    五 禅林で食べられていた精進
       室町時代の食材と調理法/実際の膳組/江戸初期の禅寺の精進
    六 他宗派の精進
       多聞院の献立-戦国時代/石山本願寺の食べもの―戦国時代
    七 江戸後期の精進料理にみる食材
    八 家庭における精進料理
    九 家庭料理は葬儀での共同調理から発達した
    十 現代中国とインドの精進料理
    十一 精進料理は油多きは誉れならず
    第6章 うまみの文化を決定づけた出汁の文化
    一 だし以前に鰹煎汁の文化があった
    二 だしの事始め鎌倉時代
    三 だしの素材としての昆布
       名の由来と使われ方/昆布とうまみ
    四 いにしえの精進だし その引き方
    五 鰹節のだしと複合だし
    六 関東と関西で異なるだしの味
    七 だし用の素材
       鰹節/それ以外の節さまざま/煮干・焼干など/塩魚、魚のアラ、塩鳥、肉類とその骨
    八 雑煮を煮るだし
    九 だしは日本独自の文化ではない
       中国の湯/フランスのフォン/イタリアのフロート
    十 うまみにたよるのは日本人だけではない
    十一 日本のうまみ文化のオリジナリティとは
    【余話2】 中国伝来の食文化を洗練させた要因
    日本の食文化は清めの文化上に支えられている/日本料理を美的にした器/食事形態の三系統/器の原形は手/食作法が器を多様化させた
    第7章 京都料理とは何か―日本料理の重鎮として
    一 京料理という言葉はいつ生まれたか
    二 京都料理の系譜
       神饌/宮廷料理・有職料理/武家料理/禅林の精進料理/懐石/お雑用(お番菜)
    三 京都の食べもの屋
       仕出し屋/お茶屋/揚屋/料理亭/川魚料理専門店/その他
    四 京都の料理を支えた食材
        塩干物/野鳥、鶏、牛肉/京都の野菜、山菜/加工品
    五 京都の料理を支えた道具
        庖丁と小物道具/すり鉢/おろし金
    六 有芸の食文化
    七 京都料理の特徴
        四季のうつろいを表現/調理と調味/器としつらえ/一期一会のもてなし/付加
        価値を付ける/手まめ、こまめ/京都料理の基本/薄味ではなく、薄色の文化/地場物(京都物)の器で構成する/懐石は器の取り合わせが決め手/温故知新―伝統に時代性を加える
    八 京都料理を支えたもう一つの背景
    第8章 江戸庶民の食事情
    一 江戸は割(刺身)、京都は烹(煮る)が料理の華
    二 屋台の食べもの
       そば切-なぜ江戸でそばが発展したか/すし/てんぷら/鰻蒲焼/おでん
    三 居酒屋と一人鍋
    四 『曲亭馬琴日記』に見る年中行事と通過儀礼
       滝沢馬琴邸における年中行事と食べごと/滝沢家における通過儀礼/恒例の滝沢家の梅漬と沢庵漬
    五 元田舎藩主の江戸のお茶屋の食事
    六 江戸末期の庶民の惣菜
       魚介の惣菜/精進の惣菜
    七 菜屋、煮豆屋、刺身屋があった
    八 甘ッ、辛ッはお江戸の味
    九 江戸の会席料理は生臭し
    十 香辛料の語彙が世界一豊かだった江戸時代の日本
    【余話3】 小さくて大きな玉手箱=弁当
    思い出の弁当/弁当はどこの言葉/携帯食の始まりは粽/長屋王の店では弁当を売っていた/奈良時代以前に握り飯があったらしい/兵糧の糒は長旅に欠かせなかった/平安時代には握り飯を木の葉で包み、天皇の旅には行器を携行/破子(折り箱の原型)は平安時代にあった/山行提重弁当は安土桃山時代に誕生/江戸時代生まれの弁当―花見弁当・芝居弁当から労働の弁当まで/松花堂弁当は昭和生まれ/弁当に詰まった情報―五感に働きかける/なぜ、日本で弁当文化が発展したのか
    第9章 漁場から始まる日本の刺身文化
    一 日本人は残酷? 活け/の技法
    二 刺身を安全に食べる工夫
        世界一の冷凍技術で鮪の味を保つ/食傷を防ぐ鰹の火焼鱧/多彩なソース、薬味を楽しむ/権を添える手法は中国が先輩/日本で細切り大根のツマを添えるのは室町時代/京阪の造り、江戸の差身
    第10章 改創の極みとしてのすし文化
    一 第一次すし革新淡水魚に海産物も加わる
    二 第二次すし革新桶・樽が漬け容器に、そして大きな重石をする
    三 第三次すし革新生成と切りずしの登場魚も飯も食べる改良型
    四 第四次すし革新塩と酢で味付けする早ずし(酢飯ずし)
    五 第五次すし革新包みずし・姿(丸)ずし・巻ずし・混ぜずしの登場
    六 第六次すし革新握りずし(即席の握早漬)
    七 第七次すし革新生ずし全盛期の現代
    八 第八次すし革新回転ずしとSUSHIの世界化
    九 日本海側のすしのいろいろ
    十 なぜ、日本ですしが大発展したのか
    第11章てんぷら(天麩羅)の謎を解く
    一 てんぷらはポルトガル語ではない
    二 日本の文献にてんふらやてんぷらの作り方をみると
    三 中国の影響が大きい調理法
    四 てんぷらは東京で進化した
    ◆第3部 年中行事で花開く日本料理―正月を中心に
    第12章 雑煮を祝う
    一 奈良時代の年中行事
        正月を寿ぐ/正月七日の白馬節会/正月十六日の踏歌節会/春三月上巳節会に開く曲水の宴/五月五日の端午の節会/七月七日の七夕節会/九月九日の重陽節会
    二 雑煮は京都生まれ、京都育ち
        平安時代に宮廷で歯固之儀が行われる/花びら餅は鎌倉時代に大和の蔵王堂で誕生/菱餅は室町時代に将軍家で―花びら餅に重ねて菱花びら餅に/公家も花びら餅を焼いて食べる/皇家でも明治には菱花びら餅(包み)の雑煮を祝う/昭和天皇は白味噌仕立の雑煮を好んだ/雑煮の始まり―上級武家の婚儀における夫婦固めの盃の祝い肴/公卿も雑煮を来客の酒肴とした/武家でも来客のもてなしに用いた/正月の雑煮祝も室町時代に始まる/僧院でも正月に雑煮を祝う/烹雑とはなんぞや/味付けに用いた垂れ味噌とは/戦国末期、京都の大店でも雑煮祝/『料理物語』に垂れ味噌仕立と味噌仕立が現れる/江戸中期、京都では庶民も雑煮を祝う
    三 大阪の雑煮地方への波及は元禄以後
    四 江戸の雑煮
    五 江戸ののし餅はいつごろ生まれたか
    六 武家が担った雑煮文化の全国化
    七 江戸での庶民化と引きずり餅の登場
    八 現在の雑煮文化が確立したのは明治後半
    九 雑煮の普及プロセスをおさらいする
    十 神人共食なぜ雑煮が正月を祝う酒肴になったのか 
    十一 年取膳と擬死再生
    十二 聖水と浄火を用いて 雑煮は家の主人か長男が煮る
    十三 餅なし雑煮
    十四 雑煮の分岐点は関ケ原
       丸餅か角餅か/白味噌仕立か醤油のすまし汁か
    十五 雑煮の具材
    十六 雑煮こそわが家の顔
    一七 現在の雑煮は主婦が煮る
    第13章 おせちと七草粥
    一 おせち
     正月祝膳(神迎膳)は一汁二、三菜/雑煮に組み付けられた肴が重引と名を変える/1800年代初め、重引は組重と名を変え全国的に/組重の数の子、田作り、たたき牛蒡、煮豆を食べる本当の意味とは何か/移り変わる明治以後の組重―重詰-おせち/神戸在住の中国人家庭の正月料理寒食/組重は中国の寒食に倣った
    二 春の七草 七草粥
        七草の祝いはいつ始まったか/七日に祝う「七種若菜」と十五日に祝う「七種粥」/時代や地域によって変遷する「春の七草」
    結びとして
    参考文献