• 書名天下と天朝の中国史
• 書名ヨミテンカトテンチョウノチュウゴクシ

• 著者名檀上寛著
• 著者ヨミダンジョウ，ヒロシ

• 叢書名岩波新書
• 叢書番号新赤版 1615

• ISBN9784004316152

• 出版地東京
• 出版者岩波書店
• 出版年2016.8

• ページx, 283, 6p
• サイズ18cm

• 注記参考文献: 巻末p1-6

• 件名中国 -- 歴史
  中国 -- 歴史
  中国 -- 外国関係 -- アジア(東部) -- 歴史

• 内容■目次
  プロローグ
  ――中華帝国の行動原理
  第一章
  溥天の下，王土に非ざる莫し――春秋・戦国時代
  天朝と中国／天下とは／中国人にとっての天下／夏から諸華へ／華夏族の同類意識／中国の拡大／中華の誕生／戎は禽獣なり／中心と周縁／五服図は語る／入れ子状態の天下
  第二章
  天朝体制の仕組み―-秦・漢
  郊祀と宗廟祀／郊廟制度の始まり／儒教の国教化／皇帝支配の正当化／皇帝六璽／皇帝と天子との本質的矛盾／大同の世／小康の世／天下一家の読み替え／さまざま天下一家観／広義の天下一家観
  第三章
  北の天下，南の天下――漢・魏晋南北朝（1）
  華夷の別の三類型／中国に進めば之を中国とす／胡漢雑居の中国／我が族類に非ざれば，其の心必ず異ならん／黄帝の末裔たち／苻堅の華夷観念／六合一家／苻堅の夢見た天下／北魏の華北統一／国史の獄／孝文帝の華化政策／華化と漢化のはざま／中華と南夏／南伐の行方
  第四章
  天下と天下秩序――漢・魏晋南北朝（2）
  天下と九州／天下としての九州／官僚制的秩序と爵制的秩序／外臣の冊封／王爵と印綬／倭奴国は倭国か／官位と爵位の授与／卑弥呼の冊封／外臣から内臣へ／蕃王の内臣化／倭の五王の登場
  第五章
  中国の大天下と倭国の小天下――南朝・隋・唐
  治天下大王／倭王武の天下／朝鮮諸国の天下／天の弟，日の兄／日出づる処の天子／蕃王と天子のダブル・スタンダード／東夷の小帝国／天朝の名乗り／二つの小天下
  第六章
  東アジアの天下システム――唐
  天可汗／覊縻州の拡大／天可汗の華夷観／三層の天下／天朝の盛時／元会儀礼／君臣秩序と宗法秩序／天下一家の可視化／東アジアの小天下／天下と天下の競合／天下システムの完成／天朝体制と天朝の論理／交易の儀礼化
  第七章
  天朝の行方――五代十国・宋・遼・金
  契丹と沙陀／君臣の礼から家人の礼へ／遼の中原支配／後周の世宗と宋の太祖／?淵の盟　／盟約の時代／二つの天下，二つの天朝／宋と遼の華夷観／遼の中国化／金と南宋／海陵王の野望／遷都と南伐／小堯舜の世／南北の華夷観
  第八章
  天下一家の完成――元
  クビライの漢地支配／元朝史とモンゴル史／中華王朝という外被／元はいつ成立したか／中華開統／天の理法／天朝の都／大いなる哉，乾元／大元の天下／南北の統一／無限大の天下／紅巾の乱／大元の黄昏／天下の終焉
  第九章
  天下一家から華夷一家へ――明
  元・明革命の正当化／中華の復興／大明の天下一家／恐怖政治／長城と海禁／華夷に君主たり／洪武から永楽へ／華夷一家をめざして／クビライを越えて／永楽の盛時／華夷一家の実体化／華夷一家の崩壊／唐入り／大天下の危機
  第十章
  華夷変態と中外一家――清
  清の興起と華夷変態／中夏の主／満漢一家／満漢一家から中外一家へ／曾静事件／雍正帝の華夷一家／十全老人の天下／皇清の中夏／中華と外夷／朝鮮の小中華思想／日本型華夷秩序／南の中華／天朝の揺らぎ
  第十一章
  中華民族の大家庭――近・現代
  戊戌の変法／華夷の別と大一統／辛亥革命／中国と中華民族／孫文の中華民族論／中外一家の動揺／中国共産党の民族政策／中華民族の多元一体構造／天下観の名残／新たな天下の創設
  エピローグ
  参考文献