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書誌詳細
医療ケアを問いなおす : 患者をトータルにみることの現象学
- 著者名榊原哲也著
- 出版者筑摩書房
- 出版年2018.7
貸出・返却・予約状況
- 貸出状況
貸出可能
- 所蔵数1
- 貸出可能数1
- 予約数0
- 貸出累計0
所蔵事項
- 登録番号0073860
- 請求記号490.1//Sa31
- 貸出区分通常
- 蔵書区分図書 - 一般図書
書誌事項
- 書名医療ケアを問いなおす : 患者をトータルにみることの現象学
- 書名ヨミイリョウケアオトイナオス
- 叢書名ちくま新書
- 叢書番号1333-2
- 副叢書名シリーズケアを考える
- 内容はじめに
第1章 疾患と病い
ある患者の事例から
疾患と病いの区別
疾患と病いの関係「病い」の経験を受けとめる
「疾患」を捉える医学の見方
病いの意味/死生の意味
「意味」はどこから・いかにして生じてくるのか:「現象学」へ
第二章 「現象学」とはどのような哲学か
1フッサール
意味現象と意識の志向性
現象学的エポケー/現象学的還元
問主観性
意味現象の違いは意識の志向性の働き方の違いから
医療にかかわる事例から
意味現象・意味経験の構違的成り立ち
意味現象・意味経験の発生的成り立ち
意識がとるさまざまな態度
自然科学的態度
自然的態度と生活世界
生活世界の忘却
医学的態度と医学の危機
2ハイデガー
現存在の存在の仕方-実存
世界内存在
気分づけられつつ未来に向けて何かを企てる
気遣い
顧慮的気遣いの二つの極端な可能性
現存在の存在としての気遣い
世人への頽落
死への不安
先駆的決意性
批判的検討
時間性
3 メルロ=ポンティ
身体の作動志向性と世界内存在
身体の志向性は運動志向性である
幻肢という病理現象
コラム「デカルト的二元論」
顕在的身体と習慣的身体
身体がもつ時間の厚み
間身体性
身体の相互交流とケア
第三章 医学の視点と患者の経験
用語上の注意
患者がとっている自然的態度と医師がとる自然科学的態度
医師の見方と患者の見方の根本的な違い
医師が患者になると……
患者が経験している「病いの意味」を理解するということ
患者の語りを聴くということ
第四章 患者の病い経験を理解するために
ベナー/ルーベルの現象学的人間観
1身体化した知性
なぜ身体化した知性なのか
生得的複合体
習慣的身体「病い」経験を理解する視点として
トゥームズの「病い」の経験
2背景的意味
自分の背景的意味に気づくとき
背景的意味は身体化される「病い」経験を理解する視点として
認識論的な疑問とベナーの存在論的立場
疾患に関する社会的・文化的・家族的な背景的意味
3気遣い/関心
関心と気遣い
〈気遣い/関心〉が看護にとって「第一義的」である第一の理由
認識論的な問いと存在論的な立場
〈気遣い/関心〉が看護にとって[第一義的]である第二の理由
〈気遣い/関心〉の構造的成り立ち
巻き込まれつつ関わる技能
コラム「チャンネルの切り替え」
〈気遣い/関心〉が看護にとって「第一義的」である第三の理由
他者への〈気遣い/関心〉の二つの型
コラム「一歩先ぐらいで診療する」
〈気遣い/関心〉の第一義性
4状況
状況に巻き込まれつつ関わる在り方(involvement)
状況と感情
状況づけられた自由
ストレスとしての病い経験
病いへの対処としてのケア
5時間性
時間性とは
ハイデガーとベナーらの相違と共通点
コラム「死」をどう捉えるか」
具体例に即して
現象学的人間観の根幹としての「時間性」身体化した知性と時間性
背景的意味と時間性
気遣い/関心と時同性
状況と時間性
「病い」経験の理解における時間性の重要性
患者の病い経験の構造的・発生的成り立ちの理解のために
第五章 患者をトータルにみるということ-安らぎを目指して
「安らぎ」という健康概念
「安らぎ」の回復と増進
人から気遣われていると感じること
安らぎは気遣いのネットワークにおいて実現する
患者をトータルにみること
「安らぎ」の実現のために
予想される反論に対して
トランスアクション
ケアすることとケアされること
患者さんからケアされる
医療者の「安らぎ」共に人間であり仲間であること 傷つきやすい存在としての共通の人間性
患者に向き合い寄り添う医療ケア
終わりに:患者になりうる者として
あとがき
参考文献