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殺す親殺させられる親 : 重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定・地域移行

  • 著者名児玉真美著
  • 出版者生活書院
  • 出版年2019.8

貸出・返却・予約状況

  • 貸出状況 貸出可能

  • 所蔵数1
  • 貸出可能数1
  • 予約数0
  • 貸出累計0

所蔵事項

  • 登録番号0075891
  • 請求記号SKK//Ko18
  • 貸出区分通常
  • 蔵書区分図書 - 一般図書

書誌事項

  • 書名殺す親殺させられる親 : 重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定・地域移行
  • 書名ヨミコロスオヤコロサセラレルオヤ
  • 著者名児玉真美著
  • 著者ヨミコダマ,マミ
  • ISBN9784865000993
  • 出版地東京
  • 出版者生活書院
  • 出版年2019.8
  • ページ375p
  • サイズ19cm
  • 注記奥付のISBN: 9784865000000, ジャケットのISBN: 9784865000993
  • 件名生命倫理
    障害者
    親子関係
    生命倫理
    医療倫理
    障害者
    親子関係
  • 目次第1部 子どもの医療をめぐる意思決定
    第1章 アシュリー事件
     二〇〇六年に世界で起こっていたこと/アシュリー事件/パーソン論/事件をめぐる倫理問題の議論
    第2章  「白い人」の不思議な世界の不思議な「コンセント」
     NICUでの障害告知/小児科外来での障害告知/療育センターでの三回目の告知/「白い人」の不思議な世界
     深い溝/不思議なインフォームド・コンセント
    第3章 子どもをデザインする親たち
     「子どもをデザインする親たち」/〝科学とテクノで簡単解決〟バンザイ文化/医療化
     遺伝子操作で子どもをデザインする時代/代理母ツーリズム/ラティマー事件
     抱え込み、愛で殺す……という隘路
    第4章 ボイタ法
     母子入園/迷い/A先生との出会い/親子の共同作業が起こした奇跡/親と医療の不作為の共謀関係
    第2部 「死ぬ・死なせる」をめぐる意思決定
    第1章 「死ぬ権利」をめぐる議論
     「死の自己決定権」議論/概況/スイスの自殺ツーリズム/オランダとベルギーで起こっていること
     緩和ケアの一端に位置づけられていく安楽死・医師幇助自殺/対象者の拡大・指標の変容という「すべり坂」
     「障害のある生は生きるに(治療に)値しない」価値観の広がりという「すべり坂」
     代替的自殺手段VSED(自発的飲食停止)という「すべり坂」/「自己決定」原則の形骸化という「すべり坂」
     「死ぬ権利」から「自殺する権利」への変質という「すべり坂」
     POLSTなど医療システム効率化に潜む「すべり坂」
     「死の自己決定」が臓器移植と連結していく「すべり坂」
     政治的キャンペーンが個人と家族の物語を消費する「すべり坂」/家族介護者による「自殺幇助」への寛容
    第2章 「無益な治療」論
     ゴンザレス事件/「医学的無益性」とは何か/「無益な治療」論でも対象者が拡大/英国の「無益な治療」論
     植物状態と最小意識状態の人からの栄養と水分の引き上げ/「無益」「潜在的不適切」「分配」
    第3章 私たちはどのような存在にされようとしているのか
     マクマス事件/「意味のある人生」って、一体なに?/意思を翻した人たちの「なぜ」
     気持ちも思いも意思も関係性の中で揺らいでいる/贈り贈られるものとしての「尊厳」
    第3部 「無益な治療」論を考える
    第1章 「無益な治療」論が覆い隠すもの
     決定権の対立としての「無益な治療」論/「医療現場での差別」を覆い隠す「無益な治療」論
     「分配との相互正当化」を覆い隠す「無益な治療」論/医療の不確実性を覆い隠す「無益な治療」論
     家族同意へのプロセスを覆い隠す「無益な治療」論
    第2章 日本型「無益な治療」論としての「尊厳死」
     「日本に生まれてよかった」のか?/新生児の「クラス分け」/日本集中治療医学会の調査と懸念
     「神経難病」と「重症心身障害者」ついに名指し/日本型「無益な治療」論としての「尊厳死」
    第3章 意思決定の問題として「無益な治療」論を考える
     「対立」の中で家族を傷つけるもの/13/18トリソミーの子どものQOL
     ホームレスの両親が望んだ「あらゆる手段」/医療職と親も関係性の中で揺らいでいる
     医療職と患者の関係性をいかに問い直すか
    第4章 「出会い」から意思決定を問い直す
     医療の世界との出会い/トラウマ/シンポジウムにて/いくつかの後日談
    第4部 親であることを考える
    第1章 強い者としての親
     強い者、支配する者としての母親/「強い者」である自分に気づき、問い直す
     せめて問い返す痛みを手放さないでいたい
    第2章 相模原事件
     二〇一六年七月二六日/もうものを言えなくなった/重症心身障害児者のニーズ
     「見えないニーズ」は「ニーズがない」ことになる/地域資源整備と重症児者施設
     「できた」人たちが「できなかった」人に向けるまなざし/事件後に決定的に変わったもの/本当の敵
     重症児者・医療的ケア児者で進む「地域移行」の現実/親たちが老いてなお担っている介護
     似て非なる二つの「地域移行」「共生社会」
    第3章 弱い者としての親
     「弱い者としての親」という視点/母親たちが担ってきたもの・今も担っているもの/ある父親の手紙
     親に殺させる社会/「弱さ」を語る言葉で出会い繋がるということ
     「二つのぶつかり合う論点を一体化して深める」
    第4章「親を『ケアラー』として支援する」という視点
     ある日思いがけず「障害のある子の親になる」という体験/母親は「療育」機能、「介護」役割でしかない?
     自分で自分を追い詰めていく母親たち/海外のケアラー支援/付録
    第5章 親にとっての「親亡き後」問題
     「あの山の向こう」/「もうしてやれないこと」が増えていく/老い、病み、ひとりになっていく親たち
     「親亡き後」と「ピンピンコロリ」/家族をつないでいるのは「役割」ではなく「関係性」
     母親たちは、なぜ、誰に、許してもらわなければならないのか/「一人の人であること」の回復を
     母親たちが「私」を語る言葉を取り戻すということ
    最終章 リンゴの木を植える
    あとがき