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書誌詳細
脳科学者の母が、認知症になる : 記憶を失うと、その人は"その人"でなくなるのか?
- 著者名恩蔵絢子著
- 出版者河出書房新社
- 出版年2021.12
貸出・返却・予約状況
- 貸出状況
貸出可能
- 所蔵数1
- 貸出可能数1
- 予約数0
- 貸出累計3
所蔵事項
- 登録番号0076567
- 請求記号KKK//O 68
- 貸出区分通常
- 蔵書区分図書 - 一般図書
書誌事項
- 書名脳科学者の母が、認知症になる : 記憶を失うと、その人は"その人"でなくなるのか?
- 書名ヨミノウカガクシャノハハガニンチショウニナル
- 出版地東京
- 出版者河出書房新社
- 出版年2021.12
- 注記単行本: 2018年刊
シリーズ番号はブックジャケットによる
参考文献: p219-225
- 内容脳科学者の母が、認知症になる
はじめに 医者ではなく脳科学者として、母を見つめる
1 六五歳の母が、アルツハイマー型認知症になった
母が認知症になるはずがない
病院へ行く決断
診断結果は、アルツハイマー型認知症
確率ゼロは、「絶対に起こらない」ではない
2 アルツハイマー型認知症とはどういう病気か.
認知症の種類
アルツハイマー型認知症のメカニズム
どうして治らないのか?
アルツハイマー型認知症の進行
海馬と記憶
アルツハイマー型認知症の困った症状
現在の治療法
その人が「その人」でなくなるとはどういうことか
3 「治す」ではなく「やれる」ことは何か:脳科学的処方箋
海馬の萎縮がもたらすもの
デフォルト・モードーネットワークを活性化させるには
記憶を補えば.毋ができることは増えるか
母の日常を観察する
(1)得意料理が作れない
(2)新しい食べ物を信頼しない
(3)味覚に変化が起こっている
(4)目の前にあるのに見えていない
(5)昔の思い出に支配される
(6)機嫌良く作業できていると歌う
(7)目に付いたものに動かされる
(8)洗い物だけは渡さない
(9)一人でいるときは、何も食べようとしない
脳科学からのアプローチ
(1)人間の記憶の種類
(2)安心の問題
(3)味覚に影響を与えるもの
(4)感覚の「オーバーフロー」と注意のメカニズム
(5)昔の記憶の中は、安心の場所
(6)主体性の感覚と幸福
(7)アフォーダンス
(8)居場所の確保
(9)症状と性格
記憶は取り出せないだけで、全部残っているのか
後頭頂皮質の活動低下で何が起こるのか
(1)感覚統合の問題
(2)空間認知の問題
(3)注意の問題
4 「その人らしさ」とは何かi自己と他者を分けるもの
依存関係の苦しさ
脳は自己と他者をどう分けるのか
「お財布を盗られた」妄想は、どうして起こるか
他人の気持ちを推論する仕組み「ミラー・ニューロン」
お寿司屋さんでカッパ巻きだけを食べる母
サリーとアン課題
共感の脳活動
私の誕生日を忘れた母
脳は徹底して効率化を図る
母という役割、娘という役割
「家族がわからなくなる」「自分がわからなくなる」とは、どのようなことか
認知能力が失われても、残るものは何か
認知症患者は自分の状態をどう感じているのか
アルツハイマー型認知症の人々の社会的感受性
認知症だったカント
5 感情こそ知性である
診断から二年半後の母
脳科学における感情の役割
感情記憶は残りやすい
感情を司る扁桃体に損傷があると、意思決定ができない
感情が理性を生み出している
「ソフィーの選択」を可能にするもの
認知的不協和
感情の判断は信頼できるか
無意識には見えている[盲視]
アルツハイマー型認知症の人は、胃瘻を自己判断できるか
蜂の八〇%の正解率が意味するもの
感情も知性である
感情とは、対処能力である
一つの出来事に複数の感情を感じてもいい
豊かな感情が大脳皮質を刺激する
感情が作る「その人らしさ」
おわりに 父母と竿燈まつりに行く
参考文献
文庫版あとがき その後の母と私