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書誌詳細
カワウが森を変える : 森林をめぐる鳥と人の環境史
- 著者名亀田佳代子 , 前迫ゆり, [ほか] 著
- 出版者京都大学学術出版会
- 出版年2022.3
貸出・返却・予約状況
- 貸出状況
貸出可能
- 所蔵数1
- 貸出可能数1
- 予約数0
- 貸出累計0
所蔵事項
- 登録番号9012978
- 請求記号654.8//Ka33
- 貸出区分通常
- 蔵書区分図書 - 一般図書
書誌事項
- 書名カワウが森を変える : 森林をめぐる鳥と人の環境史
- 書名ヨミカワウガモリオカエル
- 著者名亀田佳代子 , 前迫ゆり, [ほか] 著
- 著者ヨミカメダ,カヨコ
- 出版地京都
- 出版者京都大学学術出版会
- 出版年2022.3
- 件名う(鵜)
鳥獣害
森林保護
鳥獣害 -- 日本
鵜 -- 日本
森林保護 -- 日本
- 内容巻頭口絵
はじめに
Part 1 カワウはなぜ人が利用する森にすむのか
――森とカワウと人の関係
Chapter 1〈鳥の視点〉
森にすむ水鳥、カワウ[亀田佳代子]
1 カワウという水鳥
2 カワウが森に与える影響
3 森を介した水鳥と人との関わり
Chapter 2〈森の視点〉
カワウがすむ森、オオミズナギドリがすむ森[前迫ゆり]
1 長い時間スケールで変化している森林
2 野生生物の局所的増加によって変化した森林
3 魚食性水鳥オオミズナギドリがすむ森
4 水鳥がすむ森と人との関わり
Chapter 3〈人の視点〉
地元の人々による鳥と森の利用[藤井弘章]
1 鳥をめぐる利用
2 植物をめぐる利用
3 森全体に関わる利用
4 繁殖地ごとに異なる利用の組み合わせ
Chapter 4〈社会の視点〉
人が利用する森での共存の仕組み[牧野厚史]
1 野生動物との関係の持ち方──軋轢と共存
2 すみ分け的方法とその限界
3 セミ・ドメスティケーションからみたカワウと人の関係
4 人、カワウ、そして森林との関係
──長期にわたる関係の持続と3種類の共存
Part 2 「昔はカワウはいなかった」
――琵琶湖の森とカワウのせめぎ合い
Chapter 1〈森の視点〉
琵琶湖が育む照葉樹林
──カワウは森をどう変えたのか[前迫ゆり]
1 琵琶湖が育むタブノキ林
2 竹生島のタブノキ林の成り立ちと変遷
3 空中写真からみた64年間の植生変遷
4 竹生島のタブノキ林の種多様性
5 竹生島のタブノキ林は更新可能か
──照葉樹林の崩壊と再生
コラム ① ギャップで確認された外来種アオスズメノカタビラ[前迫ゆり]
Chapter 2〈鳥の視点〉
カワウによる竹生島と伊崎の森への影響[亀田佳代子]
1 琵琶湖のカワウの生息状況
2 琵琶湖でのカワウの生態
3 カワウの営巣が森林の植生と養分動態に与える影響
4 琵琶湖でのカワウと人との軋轢と対策
5 カワウにとっての琵琶湖
コラム ② カワウの巣材は何からできている?[前迫ゆり]
Chapter 3〈人の視点〉
鳥の追い払いと森の管理の歴史[藤井弘章]
1 カワウによる森林被害を歴史的に考える
2 鳥の追い払いと山林保全──江戸後期
3 山林管理の変化──明治維新期
4 鳥の駆除と山林保全計画──明治10年代
5 鳥の減少と山林管理の変化──明治20~30年代
6 カワウ・サギ類の生息状況と駆除
──昭和初期(1930年代)
Chapter 4〈社会の視点〉
緑の島の森林景観史[牧野厚史]
1 魅力ある風景を維持する努力
2 島を眺める人々は何を問題としたか
3 文化景観と自然景観
4 竹生島森林景観保全の100年
5 緑の島の森林景観のこれから
Part 3 カワウの恵みとムラの知恵
――知多半島の森とカワウの共存史
Chapter 1〈鳥の視点〉
鵜の山の森とカワウの変遷[亀田佳代子]
1 なぜ鵜の山ではカワウは長くすみつくことができたのか
2 鵜の山でのカワウの生息数とコロニーの変遷
3 カワウによる森林の衰退とその後の回復
4 地元住民による糞採取技術と森林管理が植生に与えた影響
5 現在のカワウと地元住民との関わり
6 カワウにとっての鵜の山
Chapter 2〈森の視点〉
カワウがすむ里山の今
──糞採取終焉50年後の森林をたどる[前迫ゆり]
1 糞採取を生業とした森の今
2 鵜の山をつくっている樹木の生態
3 糞採取域は森林をどう変えたのか
4 鵜の山の今とこれから
Chapter 3〈人の視点〉
糞採取の技術と森の管理、人々の暮らし[藤井弘章]
1 カワウからの恩恵を得る技術を探る
2 上野間地区の生業と鵜の山
3 上野間の人々とカワウ
4 鵜糞採取の入札制度
5 鵜糞採取の民俗
6 鵜の山の管理
7 上野間地区の農業と鵜糞の利用
コラム ③ 上野間の大根[藤井弘章]
Chapter 4〈社会の視点〉
緑保全のファイアーウォール[牧野厚史]
1 カワウの生息が森林を守る?
2 知多半島の都市化と「鵜の山」
3 戦後上野間地区の人々とカワウとの関係
4 山林に押し寄せる大規模開発と区の対応
5 地域環境における「鵜の山」の位置
Part 4 カワウと森と人から広がる世界――森とカワウの未来
Chapter 1〈社会の視点〉
共存におけるコミュニティの役割[牧野厚史]
1 コミュニティと森林
2 カワウとの「共存」とはどのようなものか
3 カワウ、森林、人々の関係
4 森林と人々との動的な関係が実現する広域的な「共存」
Chapter 2〈人の視点〉
民俗知識を現代にどう生かすか[藤井弘章]
1 カワウ営巣地の地域的特性
2 寺社林におけるカワウの民俗知識と樹木枯死対策
3 離島におけるカワウの民俗知識と鳥糞採取
4 里山的森林におけるカワウの民俗知識と鳥糞採取
5 里山的森林におけるカワウの観光資源利用
6 先人の知恵を学び活かす
コラム ④ 壁島・鳥島の鳥糞採取[藤井弘章]
Chapter 3〈森の視点〉
文化が舞い踊る森とカワウ
──地域の生態系サービスを育む[前迫ゆり]
1 天然記念物の森のダイナミズム
2 田辺湾の照葉樹林とカワウ──南方熊楠が守った神島
3 熊野川畔の照葉樹林とカワウ
──蓬莱山の森を保全する地域の人々
4 琵琶湖の照葉樹林とカワウ
──古くから信仰と自然が融合する竹生島
5 文化が舞い踊る森の生態系サービス
──カワウと森と人
Chapter 4〈鳥の視点〉
森にすむ水鳥の恵みと軋轢を超えて[亀田佳代子]
1 森にすむ水鳥の生態系サービスの特徴
2 森にすむ水鳥の二面性
──生態系サービスとディスサービス
3 現在のウ類と人との軋轢と対策
おわりに──森と生き物と人が織りなす日本の自然のありかた
索引