| タイトル | 著者 | ページ |
| はじめに | | |
| 第一章 自分で決めることに息苦しさを感じてしまう | | |
| 1 自分で決めることを求められる時代 | | |
| 集団の時代から個人の時代へ/物的な豊かさと決定/個人を尊重する思想と決定/個人化した社会と自分で決定する時代/自分で決める社会の重圧 | | |
| 2 私たちは好きなように決められるのか | | |
| 自分で決められる範囲/求められる倫理的・理性的な自己 | | |
| 3 私たちはほんとうに決めているのか | | |
| 自己決定と責任の関わり/責任ある主体という考え方/自分で決めることの外部性 | | |
| 4 責任とはいったい何なのか | | |
| 意志決定の裏側にあるはたらき/同じ意志決定を行っても同じ結果になるわけではない/社会における責任の役割/自己決定・自己責任の厳しい社会/ここまでのまとめ | | |
| 第二章 決定に対する責任の所在 | | |
| 1 私たちの決定を左右する責任 | | |
| 思わぬバッシング/自己決定のふたつの側面/責任に左右される決定 | | |
| 2 責任の強化による決定の抑制 | | |
| お酒を飲むことの責任/世論と法律をつうじた責任の強化 | | |
| 3 個々人の決定と集団が課す責任のせめぎ合い | | |
| イラク人質事件の概要/ふたつの議論/シゲルさんの話と人質事件との違い/集団の決定と個人の決定/集団の決定・責任が個人の決定を圧迫する社会/集団の決定の正しさという問題/個人と集団の決定の重み | | |
| 4 親密な関係における決定と責任 | | |
| 恋愛についての新しい感覚/男女関係と決定・責任/責任を作りだし自己決定を阻む人たち/結局、どうすればよいのか | | |
| 5 男女関係のこれから:決定と責任の論理を超えて | | |
| 男女関係における責任の転換/性や恋愛にまつわる同意・決定の特殊性/恋愛からの撤退という議論/より重要になる双方の信頼 | | |
| 第三章 決定を回避する私たち | | |
| 1 自己決定の範囲を広げる物的な豊かさ | | |
| フミオさんの不満/豊かになったから決められる | | |
| 2 モノやサービスのイメージを消費する生活 | | |
| 機能的消費と記号的消費/記号的消費の時代 | | |
| 3 記号化され、見定められる日常生活 | | |
| 豊かな文化と「見定め」の発生/企業により割り振られる記号 | | |
| 4 見定められるリスクの回避 | | |
| 安心できる自己決定/やりたいことより迷惑が気になる/人の目を気にする私たち/リスクを回避するさまざまな手段/「エビデンスを示してください」 | | |
| 5 合理的に決定をする私たち | | |
| 合理性という着眼点/選べるからこその合理性/動画視聴とコスパ、タイパの論理/コスパで考える人間関係/目的や利点がなければ人とつきあう必要はない/コスパ、タイパの落とし穴(1):自らがコストに転じるリスク/コスパ、タイパの落とし穴(2):閉じられる可能性 | | |
| 第四章 自分で決めたことに追いかけられる私たち | | |
| 1 楽しかったはずなのに苦しくなってしまう | | |
| 楽しめなくなった推し活/決めたことが重荷になる/趣味を楽しめなくなった/自分らしさという檻 | | |
| 2 進路選択という檻 | | |
| 人生のパイプライン・システム/上位のパイプは転落を恐れ、下位のパイプは上位を無関係と考える/漏れの目立つようになったパイプラインと自己決定/下位のパイプに蔓延するあきらめ | | |
| 3 タワマン文学から読み解く、決めたことにこだわる息苦しさ | | |
| 勝者の記号を追いかけるタワマン文学/タワマン文学とパイプラインの親和性/登場人物と構成/タワマン生活を望んださやかと綾子/自己肯定の裏側にほの見える苦悩/満たされないタワマン生活/それでも選ばれるタワマン生活 | | |
| 4 離脱しにくい自己決定 | | |
| 自分で決めたことの息苦しさ/硬直的になりやすい個々人の決定を尊重する社会 | | |
| 第五章 決めたことへの介入は「余計なお世話」? | | |
| 1 自分で決めたことなのだから放っておいてほしい | | |
| お節介の難しさ/人の決定には口を挟まない/キャンセル界隈 | | |
| 2 社会現象になった孤独・孤立 | | |
| 孤独・孤立という視点/つながりを選び一人になりやすくなった社会/イヤなつながりからの離脱と孤独・孤立の不安/孤独・孤立は問題なのか/孤独感の強い人、孤立する人の実際 | | |
| 3 一人になる決定を尊重するか、孤独・孤立を問題視するか | | |
| 孤独・孤立と自己決定のせめぎあい/難しい予防的な対策/自己決定と向き合う孤独・孤立対策 | | |
| 4 孤独・孤立と自己決定(1):孤立を自己決定と見なすことによる排除 | | |
| 私たちは一人で生きていくことを決めているのか/孤立を決定として解釈する危うさ/結果としての排除の見落とし | | |
| 5 孤独・孤立と自己決定(2):介入についての考え方 | | |
| 「つながりフレイル」になりやすい私たちの社会/求められるつながりのお膳立て/強制や介入とどう向き合うか | | |
| 第六章 緩やかに決められる社会へ | | |
| 1 発生する問題(1):社会の過剰な反応 | | |
| ここまでを振り返って/責任の体系による統制/自由になるほどに整備される経路 | | |
| 2 発生する問題(2):個人の過剰な反応 | | |
| 個々人の決定に立ち入らない/肥大化する自分/責任概念の転換/自己決定の社会を振り返る | | |
| 3 自己決定を捉え直す | | |
| それでも自己決定を尊重する/「イマジナリーな領域」という視点/「自己責任」から「弱い責任」へ/「硬質な自己決定」から「緩やかな自己決定」へ | | |
| 4 緩やかな自己決定ができる社会へ | | |
| 「弱い個人」が決定する社会/相手の決定の背景に思いを馳せられる社会/個の分断ではなくつながりの再生へ | | |
| 参考文献一覧 | | |
| あとがき | | |